――考察をして答え合わせができるのもこの作品の魅力ですよね。
この中に犯人がいて、常に誰かが殺されると分かっているのはものすごく新しいと思いましたし、それをブレずに最後まで貫いたというのは本当に面白かったです。
あのときの考察ブームのときは、出掛ける先々で「犯人は誰?」とかなり聞かれました。それは今回の映画版も同じ。まぁ言えませんけど(笑)。でもみんなでひとつのことを考えるってすごく一体感があっていいですよね。劇場版はそれにプラスして、映画館ならではの没入感もあって…かなり盛り上がれると思います。
――もちろん濃いキャラクターも見どころのひとつですね。
皆さん芸達者な方ばかりなので、本で面白かったものがより面白くなっていて。それを間近で見られたのはすごく貴重でした。“あな番”の現場は本当に刺激だらけ。あと、この豪華メンバーが一堂に会しているというのが本当にすごすぎて。最初の船上パーティーのシーンの豪華さに驚いていただきたいです。
――浅香さんのお気に入りのキャラクターはいますか?
やっぱり久住(袴田吉彦)ですかね。というより、袴田さんですかね!
久住はもちろん面白いですが、袴田さんご本人を演じているのも最高で。自分で自分を演じるってどんな感じなんだろう。もちろん脚本があるわけですが、自分だったら上手くできる気がしない。さすが袴田さんだなと思いました。
――あらためて、浅香さんにとって“あな番”はどういう存在ですか?
代表作のひとつです。たくさんの人に自分を認知してもらったきっかけでもありますし。あと、2クールやっていたこともあり、キャストやスタッフを含めて作品に対する思い入れがかなり特別というか…。別の現場でここのキャストやスタッフさんと会うと、「あっ!」って思いますから。その絆はすごくあると思います。最高な“ファミリー”と出会えた作品です。
取材・文=玉置晴子
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