松本白鸚、松たか子が、12月16日に都内で行なわれた日生劇場ミュージカル『ラ・マンチャの男』製作発表記念会見に登壇。2人は、2012年公演以来10年ぶりの親子共演となる。同作は現在79歳になる白鸚が、1969年、六代目市川染五郎の時代から主演を続けてきた作品で、これまでの総上演回数は1,307回にものぼるが、2022年2月からの舞台が最終公演となる。
松たか子「小さい時は怖いという印象だった」
「ラ・マンチャの男」は、ミゲール・デ・セルバンテスの代表作であり、スペインの国民文学「ドン・キホーテ」を原作としたミュージカル。白鸚は、何世紀も前に姿を消した遍歴の騎士となり悪を滅ぼさんがために世界に飛び出すドン・キホーテと、投獄され囚人となったセルバンテスを演じ、松はドン・キホーテが“姫”と慕うアルドンザ役に扮する。
松は、自身が生まれる前から上演されてきた演目に「小さい時は怖いという印象だった」と語り「とにかく舞台が暗くて、汚れた衣装にヒゲモジャの人がいっぱいいて、楽屋でも廊下の角を曲がるたびにドキドキしていました。楽屋では、ヒゲモジャのあらくれ男たちが、ニコニコ微笑みかけてくれるんですけど、それも怖くて(笑)」とユーモアを交えて当時を振り返った。
松は続けて「でも、きれいな瞬間があって、人の心が動いている様(さま)を見られる感動があり、なぜか惹きつけられる舞台でした。スピード感があって、必要な人、必要な物しかない舞台の中でお話が進んでいく。こういう表現もあるんだなということをたくさん教えてもらった作品です」と語った。
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