浦井「『自分の型って何なの?』っていつも思うんです」
真彩:健ちゃんが、本格的にミュージカル界に進んだきっかけとは何だったのでしょうか?
浦井:僕、ずっとミュージカルを観てこなかったんですよね。ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」でタキシード仮面を演じて、それを観た方が「『エリザベート』のルドルフに合ってるんじゃない?」って言ってくれて、オーディションに呼んでくださって、決まったんです。当時は舞台をほぼ観ていなかったからルドルフも知らなくて。
それから「エリザベート」をちゃんと観て「なんてすごい世界なんだ!こんな世界があったなんて」と思うと同時に、この中で歌うのかと怖くなった (笑)。
真彩:歌も未経験だったんですか?
浦井:ダンスとボーカルをバンドで少しやっていただけだったからね。
真彩:でももしかしたら、それが逆に良かったのかもしれないですね! 「ミュージカルはこう!」という先入観がないから。
浦井:それで苦労したんですよ(笑)。例えば文学座さんとか劇団四季さんとか、アカデミーで研修を受けた方々はそこで培った個の力がある。数年経つ頃には、そこの発声法や演技法を得ている。
それは武器であり、安心感になると思うんです。僕はもう舞台デビューから20周年になりますけど、そういう拠り所になるような型がないからずっと不安で(笑)。
毎回ゼロから始めないといけないから「自分の型って何なの?」っていつも思うんですよ。
真彩:私も宝塚で色々なことを教わって、子供の頃から舞台もたくさん観て来てましたが、型があるわけではないです(笑)。
「これでいいのかな?どれが正解かな?」って毎回わからないですけど、その役によって見つけていこう!今回も冒険するぞ〜!って。
だから、健ちゃんのそういう部分もすっごく魅力的だと私は思っています。
浦井:ありがとうございます(笑)。だから、今回の稽古が本当に楽しみなんですよ。
こういう2人がどんな化学反応を起こすのか。絶対にきっと今までにない景色を見れると思うから、楽しみだし信頼もしているんです。
真彩:私も本当に今回の舞台がとても楽しみです! お話を聞けて嬉しかったです、ありがとうございました!
浦井:こちらこそ、ありがとうございました!とても楽しかったし、面白かったです(笑)。
担当者から一言
真彩さんがインタビューアーをしてくださっている本企画。真彩さんが浦井さんに当たり前のように質問を始めると浦井さんは「え!?こんな感じなの!?」とびっくりされていました。そうなんです!本当に真彩さんご本人がゲストの方についてリサーチをし、進行も真彩さんがしてくださっているのです。
取材時には既にお稽古も始まっており、息ぴったりだったお2人。共演がとても楽しみです!