劇場版「DEEMO サクラノオト」の完成披露試写会が1月25日に都内で行われ、松下洸平が、竹達彩奈、丹生明里(日向坂46)、濱田岳、イッセー尾形、藤咲淳一総監督、松下周平監督と共に登壇した。
本作は、2013年にスマホ向けゲームアプリとしてリリースされた全世界累計2800万DLの音楽リズムゲーム「DEEMO」が原作。ピアノの旋律と幻想的な世界観の謎めいたストーリーが絶大な支持を受けたが、7.1chという最高の音響環境を得て、劇場版として映画館に登場する。
松下は「初めての声優だったんですが、とても素晴らしい美しい映像になっておりますので、最後まで楽しんでいってください」とあいさつ。
声優に初挑戦した感想を聞かれると、「完成された画の中に“ハンス”というキャラクターがいて、そのハンスに声を合わせる時、僕そのままの声だとちょっと物足りない部分がありました。どう色をつけていくか、“DEEMO”という世界観の中で成立する声を作るにはどうしたらいいのか。そう思ったので、実際に声を当てながら(松下周平)監督と相談して、言い方や強弱など、一言一言相談させていただきました。僕としては楽しかったですし、貴重な経験でした」と、いつもの俳優業とは違う難しさと楽しさを味わったという。
「『もっと優しく言ってみましょうか』とか『ここはもっと厳しく言いましょう』とか、いろんなパターンを録って、厳選された一つが作品の中に残っています」と、いろんなパターンを試したとも明かした。
松下が声を演じのは“ハンス”というキャラクター。天才ピアニストで、両親を失い、幼い妹と共に叔母の世話になっている青年。松下自身も音楽活動を行っており、ピアノも演奏するということで、演じるキャラとの共通点も多い。
「この作品にとってピアノの音色は欠かせないものです。僕自身も拙いながらにピアノを弾きますが、ピアノの音色と記憶が今回の作品ではリンクしていて、ピアノの音から思い出される風景や人、そういうものが大事になってきます。僕自身、ピアノを弾きながら、『懐かしいなぁ』って出来事を思い出したり、その曲を弾いていた時の気持ちになったり、一瞬にしてタイムスリップできるんです。僕にとってピアノ、楽器、音楽はそういう存在なので、今回の映画でも音楽と記憶が絶妙にリンクしているように感じました」と、作品中の大きなテーマを分析した。
最後は、「本当に美しい映像と素晴らしい音楽がたくさん詰まった1時間半になっています。皆さん、最後までぜひ楽しんでください」と、来場者にメッセージを届けて締めくくった。
劇場版「DEEMO サクラノオト」は2月25日(金)公開。
◆取材・文=田中隆信
一迅社
発売日: 2021/09/25
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