俳優の浜中文一が2月6日、都内にて開催された舞台「シラノ・ド・ベルジュラック」公開ゲネプロおよび取材会に、古川雄大、馬場ふみか、翻訳・演出の谷賢一氏と共に出席。新型コロナウイルス感染から復帰した際の、現場の様子に感謝する一幕があった。
同作は、17世紀フランスに実在した詩人にして剣豪、壮麗で高潔無比で自由な精神をもつシラノを主人公にした、エドモン・ロスタンによる戯曲のマーティン・クリンプ脚色版。谷氏が翻訳・演出した日本初上演の本作では、10年ぶりのストレートプレイ主演となる古川がシラノを演じる。
1月に新型コロナウイルスに感染していたことが発表された浜中は、ゲネプロを終え「僕が感染しちゃって、10日間ほどお休みをいただいたんです」と告白。
「けれども、復帰後も全然変な感じになることなく、温かく迎え入れてくださって本当にありがたかったですし、楽しい稽古場でした」と現場の様子を明かした。
また、鼻にコンプレックスを持つ主人公・シラノにちなんだ「自身のコンプレックス」という話題では、浜中が「そんなにない気がします」と回答。報道陣から「パーフェクト?」と返されると、「まぁね。パーフェクトなところがコンプレックスなのかもしれない。逆にね」と笑いを誘った後、「適当にしゃべりすぎですね。ごめんなさい」と詫びた。
馬場が、座長である古川を「最後まで稽古場に残って、みんなが帰った後も本を読んでいる姿を見ると、すごく真面目ですてきです」と称賛した場面では、同じく古川について聞かれた浜中が「同い年なんですけど頼れるお兄ちゃんみたいなイメージ」とコメント。
「僕はそこまでお稽古の時間が得意じゃないので、なるべく早く帰りたい人なんですよ。(古川が)稽古場に最後までいて向き合っている姿を見て、俺には絶対できひんと思って、そこは尊敬するなと思いましたね」としみじみと語っていた。
◆取材・文=山田健史