――全く異なる3作品のそれぞれの見どころは?
「女の決闘」
女性たちがとても生きづらかった時代に、横溝先生が書き下ろした作品であり、ジェンダーという問題を強くはらんでいます。各会で人間的にも一流と感じるキャストの方々が集い、皆さん本当に素晴らしくて、そのごちゃまぜなグループ感がとても作品性に良く作用した作品に仕上がりました。
「蝙蝠と蛞蝓」
渋江修平監督が第一弾の「百日紅の下にて」、第二弾の「犬神家の一族」に続いて挑戦した作品で、また新たに映像的に仕掛けと遊び満載の面白いものに仕上がっていると思います。この物語での金田一は物凄く嫌われています。でも、それに対する金田一の居方、ヘイトをヘイトで返さず抱擁するような態度が、やっぱりとても好きです。
「女怪」
金田一が恋をする話です。これまでと違ったとても人間的な金田一が見れます。恋に惑いながらも自分の仕事を全うしなければならないことの葛藤や真っ当することでまた人が死ぬかもしれないということの恐ろしい葛藤、そして人を公平に扱う立場でありながら一人の女性に恋をして、その執着や青春、幻想と決別することになるという異色の作品です。
――最後に、視聴者の方にメッセージをお願いします!
細々とやっている企画ではあるのですが、中身のぎゅうぎゅうに詰まった、とても面白い作品に毎度なっています。今回3回目ということで凄くパワーアップしています。初めて触れる方にも、これまで楽しんでくださった方にもぜひ楽しんでいただけばと思います。期待してください。よろしくお願いします。