
コロナ禍になり約2年、自由に旅行をすることが難しい現在、旅の気分を味わい癒やされるドラマが流行の兆しを見せている。「孤独のグルメ」で“飯テロ”ドラマブームを起こしたテレビ東京が1月期の連ドラとして放送しているのが「鉄オタ道子、2万キロ」。同局は4月期にも旅×グルメドラマといえる「しろめし修行僧」を放送する。またMBS/TBSとNHKでも旅を題材とした作品「#居酒屋新幹線」「旅屋おかえり」が2021年12月から2022年2月にかけて放送されていた。コロナ禍以前からバラエティ番組では頻繁に扱われていた旅という題材だが、ドラマフォーマットにすることで、登場人物に感情移入し旅を“疑似体験”しやすくなるメリットがある。
テレ東は2クール続けて“旅ドラマ”放送 2021年末の「孤独のグルメ」も旅感強調
4月期の「しろめし修行僧」(毎週金曜深夜0:12-0:52、テレビ東京系※4/8金スタート)は、ハナコ・岡部大が主演を務めるグルメドラマ。寺の息子だが“ほぼニート”の 米田たくあん(岡部)が、托鉢の全国行脚修行を通して、各地の“ご飯のお供”を食べるという作品で、ほっこりする人間ドラマなどが描かれる。テレ東お得意のグルメドラマであると同時に、全国行脚をする旅ドラマでもある作品だ。
そして現在放送中の「鉄オタ道子、2万キロ」(毎週金曜夜0:52-1:23、テレビ東京ほか※3/4は深夜1:22より)は玉城ティナ扮する“鉄オタ”女子・大兼久道子が、都会から離れたローカル駅を訪問。各地で出会う人々、景色やグルメを堪能するドラマ。
「鉄オタ道子」発表時には「『行きたい場所へ行けない』『思うように行動できない』そんなもどかしい思いを抱える皆さんに代わり、主人公・道子が日本全国のローカル駅を巡ります!」との公式コメントが。まさにコロナ禍で自由に動くことができない視聴者の気分を癒やすための作品といえる。
なお、コロナ禍以前から続く、松重豊主演の人気シリーズ「孤独のグルメ」(テレビ東京系)も、2021年末に放送された特番は京都~東京間を車で移動しながら、各地で一人飯を味わうというロードムービー調になっていた。番組公式サイトにも「来年(※編注2022年)こそは『各地で自由に、美味しい料理を食べられますように』と願いも込めた」とのコメントがあり、コロナ禍の今だからこそ日本各地をまわりグルメを紹介する構成になっていたことがわかる。