テレビ出演急増の要因は「昔なじみのスタッフの多さ」大御所から好かれる裏に“失われない感動”
――株式会社エム・データが先日発表した「2021年~2022年の年末年始TV番組出演者ランキング」で3位にランクインするなど、近年はテレビ出演が急増しています。ご自身で、様々な番組から求められる理由は何だと思いますか。
昔なじみのスタッフさんが多いですからね。知り合った時にADだった子が、今では上の立場になったりとかもありますし。あとは、僕を番組に呼んでくれる芸人さんが第一線で踏ん張り続けてくれているからという理由もありますよね。
――出演番組を拝見していると、後輩に慕われていることに加えて、明石家さんまさんや関根勤さんなど、大御所の芸人さんからも可愛がられている印象を受けます。先輩の芸人さんたちと関わる上で意識していることは何かあるのでしょうか?
やっぱり憧れでこの世界に入ってきましたから、単純に僕が先輩方を大好きなんですよ。たとえば、関根(勤)さんから「飯尾、今度休みいつだ?ゴルフでも行こうか」と聞かれて、「調べておきます」と言って別れた後に、「素人の頃、テレビでゲラゲラ笑ってたあの関根勤さんに次の予定聞かれてるのか」と思うとうれしくなっちゃうんですよ。ほかにも、(明石家)さんまさんに「正月どうしてるんだ?」と聞かれたり、ロケで隣になった浜田(雅功)さんが僕の肩に手をかけてきたり。「あのレジェンドたちが…」といつも感動しているんです。
自身の理想は“パセリ”「色んなメイン料理のお皿に乗っている」
――そうなんですね。話は変わりますが、飯尾さんの中で、芸と料理は共通するところがあると思いますか。
あると思います。自分で味付けを決めて振舞って美味しかったらまた食べに来てくれる料理と、ウケたらオファーがくるけど面白くなかったら声がかからなくなるお笑いは似ている気がします。料理の話でいうと、僕、パセリみたいになりたいと思ったことがあるんですよ。
――どういうことでしょうか。
パセリって、色んな料理のお皿に乗ってるじゃないですか。だから、番組をワンプレートと考えた時に、生姜焼きやトンカツ、ハンバーグのような個性を持ったメインのMCさんのお皿に、パセリである僕がいるみたいなイメージ。ただ、パセリじゃメニューには載らない。「パセリの60分」なんて、テレビ欄に掲載されないでしょ(笑)。
文=こじへい