100年にわたる女性たち3世代の人生を描く連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)。3月8日放送の第89回では、大部屋俳優・五十嵐文四郎(本郷奏多)の焦りがすべてを壊してしまうつらい展開が描かれた。(以下、ネタバレがあります)
「そなたを幸せにしたい」から一転…
「カムカムエヴリバディ」は上白石萌音、深津絵里、川栄李奈がヒロインのバトンを繋いでいく異例スタイルの朝ドラ。第19週「1992-1993」では、安子(上白石)の孫でるい(深津)の娘・大月ひなた(川栄)のエピソードが描かれている。
ひなたは27歳、五十嵐は29歳になっていた。30歳を目前に、いまだに大部屋俳優から抜け出せない五十嵐。ひなたのことは好きだが、時代劇俳優として一人立ちするまで結婚はできないと考えている。
周りには売れていく俳優もいる中で、いつまでも立ち止まっている自分に焦る五十嵐。やけ酒が過ぎ、たまたま居合わせた「破天荒将軍」の主演俳優・星川凛太朗(徳重聡)に向かって暴言を吐き、「破天荒将軍」の現場から出入り禁止を言い渡されてしまった。
「文ちゃんの夢は、私の夢や」
その日、五十嵐は「俺、役者やめるよ」「一緒に東京に帰ってほしい」と、ひなたに告げた。だが、ひなたはすでにズタズタのボロボロになっていた五十嵐を「私を言い訳に使わんといて。夢から逃げる言い訳に」と、強い言葉ではねのけた。
そして、「文ちゃんの夢は、私の夢や」「文ちゃんと一緒やったら、どんなことかて乗り越えられる。私かて、結婚資金貯めてんねん。な?一緒にがんばろ、文ちゃん」と笑顔で励ました。だが、それは逆効果。ひなたの前向きな気持ちが、かえって五十嵐を追い詰めた。