“雪衣”の晩年を演じる多岐川裕美「勇と結婚できても、雪衣はずっと心にわだかまりを持ったまま生きてきたんだなと」<カムカム>
多岐川裕美 インタビュー
――「カムカムエヴリバディ」に出演することが決まったときのお気持ちは?
「カムカムエヴリバディ」は、放送開始から視聴者としてとても引き込まれて毎日楽しく拝見していました。ドラマのテンポも今この時代にあっているようなスピード感で面白いですよね。それに“朝ドラ”は初出演になりますのでオファーをいただいてとってもうれしかったのと同時にびっくりいたしました。しかもご連絡があったのが、ちょうど岡田結実さん演じる雪衣と村上虹郎さん演じる勇が結婚して、息子さんがいるというシーンが放送された頃でした。物語としても怒涛の展開で二人が結婚したことにびっくりしていたところへ、その雪衣さんの晩年役と聞きましてさらにびっくり! びっくりが重なりました。なおさら続きも見なくてはと翌日の放送を拝見したら、雪衣の登場が一度終わってしまったんです。その先、るい編には出てこないということもそのときはまだ知りませんでした。
――ご自身の役柄についての印象は?
とにかく岡田結実さんの雪衣と村上虹郎さんの勇の絵が、私の中にすごく残っていたんです。台本を読む時など、いつもその絵を思い浮かべて、思い出していました。お顔やいろんなシーンの映像が頭の中に浮かぶんです。視聴者として見ていた頃、勇と雪衣が結婚するとは思っていませんでした。雪衣は雉真家を追い出されると思っていましたから、こんな風に夫婦になれるとは思っていませんでした。でも、勇と結婚できても雪衣はずっと心にわだかまりを持ったまま、悩んだままここまで生きてきたんだなと感じました。台本を読んでみて、人間にはやっぱりいろんな愛があるんだなと、人には色々あるのよね…と思いました。