「神」として突然現れた山下のうさんくささは素晴らしい。スーツ姿に片耳ピアスで、土足。ダルそうなしゃべり方や、オチャメでウザい絡み方は「野ブタ。をプロデュース」で演じた彰を彷彿とさせる。また、脚本家は「プロポーズ大作戦」('07年フジ系)の金子茂樹が担当。10年前に三上博史扮する妖精に手助けしてもらっていた山下が、今度は「神」になってしまったという縁も楽しい。第1話のポイントは、にわかに信じがたい「運命の人」であることを相手にどう伝えるかということ。しかし、亀梨演じる誠は、あろうことか、直接伝えるという大ざっぱな手段に出る。2人の「運命」を裏付けるのが、ドラマチックな出会いでなく、笑ってしまうような小さな接点の積み重ねだというセンスは秀逸。でも、神が何も言わなければ、自然に結ばれたんじゃ? 今後はライバルキャラも登場するが、実は結果的に2人の運命を最も邪魔しているのが「神」だという皮肉も面白い。(田幸和歌子)
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