春ドラマ ホントの評判をドラマ解説者&視聴者の声で分析!「CRISIS―」編
5人の特捜班が背負っている、過去のトラウマが最大の見どころ
スピーディーで息をのむような格闘シーンの連続はジャッキー・チェンのアクション映画を見るような迫力。開始15分の視聴で1時間くらいの満足感があって、既に“おなかいっぱい”。第1話で見せた、西島秀俊がらせん階段の外側の手すりをつかみつつ、新体操選手のごとくヒョイヒョイと飛び降りるさまは、芸術的。バディとなる小栗旬は、豪快なアクションを披露しながらも、犯人の心情に寄り添う繊細さを持ち合わせた深みのあるキャラクター。相対的な2人を囲む3人は、得意分野を持ったクセ者たち。個性的な面々が集う化学変化と、それぞれが抱えるトラウマがいかに描かれるかは今後の大きな見どころになりそう。現時点では政治家、官僚側の隠蔽問題など、テーマにやや平板な印象がある。しかし、善と悪がそれぞれの立場で同じように掲げる「この国の、未来のために」がどういった結論を選ぶのかには、要注目だ。(田幸和歌子)
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