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「銀河英雄伝説 Die Neue These」第3シーズンが始動!宮野真守と鈴村健一が作品への思いを語る

2022/03/18 18:33

1982年第1巻が刊行された、田中芳樹のSF小説が原作の「銀河英雄伝説 Die Neue These」(以下、「ノイエ銀英伝」)。 2018年4月よりスタートしたアニメシリーズの第3シーズン「激突」全三章が、2022年3月から3か月連続で全国36館の劇場で各章3週間限定上映されることが決定した。今回、上映に先駆けて、ラインハルト・フォン・ローエングラム役の宮野真守と、ヤン・ウェンリー役の鈴村健一にインタビューを行い、作品にかける思いなどを聞いた。

――第3シーズンの上映を前にしてのお気持ちを聞かせてください。

宮野「『ノイエ銀英伝プロジェクト』として、物語の最後までしっかり描ききりたいという思いは僕らも一緒なので、次のシリーズの制作が決定する度に喜びがすごく強いです。当初から『最終回まで何年かかるんだ』という話にはなっていますけど(笑)、いろいろなことがある状況下で作業も大変だったと思うんですが、足かけ5年くらい作品に携わるなかで、長い間キャラクターを演じさせていただけるのはとてもありがたいことですし、何年かかっても最後まで行きたいなという思いはありますね」

鈴村「始まった当初から『最低でも10年くらいはかかる』って...」

宮野「そうそう。『10年やりたい』って言ったけど、もう5年経って(笑)」

鈴村「『もう5年経ってしまったけれど、あと5年で完結するの?』という感じがしていて(笑)。そういう意味では『長く続くシリーズだ』という意気込みはプロジェクト開始当初からあったので、今回また新シーズンがはじまるということには、驚きというよりかは感動があって。『やっぱりやれるんだ!』という、いろんな方々の思いがあったからここまでこれたんだな、という喜びがすごく強かったですね」

――2人が思う「銀河英雄伝説」という物語の魅力を教えてください。

宮野「今回、『銀河英雄伝説 Die Neue These 激突』の第一章を改めて観せていただいたのですが、やっぱりおもしろいですよね。僕がラインハルトを演じている当事者でありながらも食い入るように物語に引き込まれてしまうのは、やっぱり原作が持つ圧倒的なおもしろさというものがあるんだな、と思いました。そしてなにより、この壮大な世界観を作り上げることって並大抵のことじゃないですよね。でも「激突」で描かれているのは、全10巻ある原作小説の3巻あたりまでなので...(笑)」

鈴村「宇宙を舞台にしたすごく壮大な物語というのが魅力でありつつも、人にとって普遍性のあるドラマが魅力だなって思いますね。今回のシリーズでは特に浮き彫りになるのですが、ヤンが所属する自由惑星同盟のゴタゴタなど、現代の僕らの暮らしや世界にリンクするような、共感できる事象を描いているんですよね。『ノイエ銀英伝』を観た後に『今の社会とちょっと似ているな』ですとか、『1980年代に書かれたSF小説だけど、予言書みたいだな』と思ってドキッしたり、エンターテインメントにおける共感性を多角的に捉えることができるところも1つの魅力だと思います」

――魅力的なキャラクターが数多く登場する「銀英伝」ですが、それぞれの"推しキャラ"を教えてください。

鈴村「ちょっとミーハーな目線で観ることが難しい作品なんですけど(笑)、僕が個人的に好きなのは、ラインハルトの主席秘書官のヒルダですね」

宮野「なんだと!?」

鈴村「(笑)。ラインハルトが変わっていくきっかけになる存在だな、とすごく感じていて。キルヒアイスを失って、『誰にも弱みは見せないぞ』と肩肘張っている中で、ガス抜きみたいなものができなくなった彼の前にヒルダが現れたんですが、なんだかラインハルトが可愛いんですよね。彼がヒルダに『あなたと話すのが楽しい』とか言ってしまう感じなんかが『あら、この人可愛いな』って(笑)。今後の展開の布石みたいなものも感じられる、ラインハルトとヒルダの関係が好きですね。あ。ここまで語って少し後悔しています。ヤンの副官でもあるフレデリカの話をするべきだったなと(笑)」

宮野「フレデリカ、すごくいい女じゃないですか!あんなに頑張ってくれる人、いないですよ、提督!(笑)」

鈴村「フレデリカもヒルダも大好きなんですよ(笑)。2人共すごく可愛くて『こんな人に出逢いたいな』って思っている人がたくさんいるんじゃないかなって感じております」

宮野「ヤンとフレデリカは、なんか分かり合っている感じがするんですけど、ヒルダはまだ困っているんですよね。ラインハルトは、ずっとロケットペンダントに収めたキルヒアイスの赤毛を握っているから(笑)。胸にずっとキルヒアイスがいる彼を、ヒルダが『わかってあげたい』って思っているところが印象的だなって思いましたね。あと、僕はメルカッツさんが好きですね」

鈴村「カッコいいよねぇ。自分の価値観で生きている感じがすごいよね」

宮野「フェザーンの黒狐が出てきて、こねくり回したりして(笑)、物語がさらに複雑になっていくじゃないですか。そんな中でのメルカッツの存在っておもしろいなって思いますね」

――「ノイエ銀英伝」第3シーズン始動を待ち望んでいた皆様へメッセージをお願いします。

宮野「第3シーズンは、とんでもないことが起きます!原作をご存じの方は『来た!』と思われると思いますが、こんなことがあり得るのかってことが起こるんです(笑)。今までも艦隊戦や政治的な舌戦もありましたが、今回描かれる戦いは、本当にとんでもないですね(笑)。無謀は無謀なんですけど、そのスケールの大きさに圧倒されました」

鈴村「その中心にいる、帝国軍のケンプ提督がいいキャラクターなんですよね」

宮野「ケンプがフィーチャーされる物語性も第3シーズンの見どころですし、『銀英伝は群像劇』と言われているだけあって、登場人物1 人ひとりが抱えているものが浮き彫りになった時にみせる魅力や儚さがこれからもどんどん描かれると思うのですが、そこが『銀英伝』のおもしろいところだよなと思わせてくれる第3シーズンです!」

鈴村「ケンプのくだりはすごくおもしろくて、いよいよバトルとして描かれる部分でのメルカッツとのやりとりですとか、戦術的な部分がよりしっかり描かれるのはすごくおもしろいポイントだと思います。そこに加えて、ヤンの最大の見せ場と言ってもいい、査問会のシーンにも注目していただきたいですね。」

宮野「今回の第一章で帝国的に注目なのは、ラインハルト麾下の『双璧』と呼ばれる、ミッターマイヤーとロイエンタールをフィーチャーしてくれるんですよね。キルヒアイス亡き後でも、ラインハルトを思ってくれる信頼できる部下がちゃんといることが描かれるのが、非常におもしろいプロローグだな、と思います。ちゃんとキルヒアイスも登場するので、より切なくなりますけど(笑)。そういった部分にも注目していただけたら、と思います」


取材・文=中村実香 撮影=永田正雄

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

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銀河英雄伝説 Die Neue These 激突
第一章:2022年3月4日(金)
第二章:2022年4月1日(金)
第三章:2022年5月13日(金)
各章3週間限定上映
https://gineiden-anime.com/

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