あてがきか否か。あべこうじの作詞曲
――8曲中3曲が高橋さんのご主人、あべこうじさんが作詞をしています。これはご存じでしたか?
高橋:知っていました。けど、話はしていません。あべさんは仕事を家に持ち込まない人なんです。
――読み取りようによっては高橋さんへのあてがき、2人の生活の一幕にも取れます。
高橋:ないです(笑)。あべさんは哲学まで学ぶくらいの勉強家なんですよ。周りには今の社会、若い世代の悩みとかを聞いていたようなので、そういった情報や経験から書いていると思います。でも、そういう解釈があってもいいかもしれないですね。もしかしたらつんく♂さんが書いた曲も、奥さんやお子さんに向けた言葉だった可能性もあるし。でも、それは本人にしか分からない秘密のことですよね。
田中:あべさんに聞いてみたいね。
高橋:絶対ないと思っていたから、これは本当に聞いたことがないな。聴いた方がどう感じるかも興味ありますね。
――今回のアルバムに掛けて、最近笑顔になったこと、幸せを噛みしめた出来事があれば教えてください。
夏焼:私ってあまり苦を感じる性格ではなくて、何をしていても楽しくなっちゃうんですけど…(笑)。最近だとBerryz工房18周年(3月3日)ですね。ファンの方が18年間もお祝いし続けてくれること、今でもBerryz工房が一番と言ってくれるファンがいることが嬉しいですね。
田中:私は昨年コロナに罹り、家族にも伝染してしまって…。もう、この世の終わりくらいのドン底。生きてきた中で一番辛い出来事で、それがあってから本当に生きているだけで幸せって思うようになりました。家族が家にいて、(愛猫の)シンバとジャックが寝ているのを見ているだけで「幸せだな」って心から思えるんです。コロナ禍で辛い、大変という日常ですけど、そういう気持ちも忘れないでほしいなと思います。
高橋:私は先日、口に入れた瞬間、「幸せ…」って感じるくらいの美味しい料理を頂いて。そんなに特別なものではなかったんですけど、日常の幸せってそういうところにあると思うんです。幸せになりたいと考えるとハードルが上がるけど、幸せ自体はれいなが言ったように身近にたくさんあるんですよね。このアルバムの笑いもそういうものなので、ぜひ聴いて、日常にある幸せを感じ取ってもらいたいです。
取材・文=鈴木康道
2022年4月27日(水)発売
CD+DVD(MV5曲+メイキング映像)/3,850円(税込)