声優、俳優、音楽活動など幅広いジャンルで活躍している宮野真守が5月13日から劇場公開されている、荒木哲朗監督作品・映画『バブル』で少年たちのアニキ的存在、シンを演じている。荒木監督と宮野は2006年〜2007年に放送された「DEATH NOTE」でもタッグを組んだ間柄であり、注目が集まっている今作の役柄ついて宮野は「今だからこそできた役でもあった」と作品への想いを語った。また、小学生から俳優として活動してからのキャリア30年を振り返り、「好きを仕事にしているから頑張れる」「ただただ頑張るだけじゃなくて…」と長く活躍しているからこそ感じる声優を目指す若者への思いも明かした。
――荒木監督作品・映画『バブル』のオファーをいただいたときどのように感じましたか
荒木監督はじめ、素晴らしい制作陣で作っていく壮大な企画だったので、すごく胸が高まりました。荒木監督、そして小畑先生、虚淵さんだったり、僕にとってターニングポイントになる作品を一緒に作ってきた方々との制作だったので、すごく特別な気持ちを抱きつつ、参加できる喜びを噛みしめています。
――かなり豪華な製作陣になっているかと思いますが、宮野さんからみていかがですか
やはり、荒木監督と小畑先生のタッグには思い入れが強いので、またそこに居られる喜びっていうのをかみしめています。さらには、以前アニメーション映画『GODZILLA』という作品でお世話になった、虚淵さんの脚本という。『GODZILLA』で一緒になった時に、作品の心理に描かれているところの擦り合わせだったり、僕の思いも聞いてくださったり、そこの心理の描き方が非常に面白いので、また一緒に作品を作れるのが、楽しみで仕方なかったです。
――実際にシンを演じてみていかがでしたか?
正直10代の役とか若い役を演じることがまだ多いんですよ(笑)。その中で、今回のシンは少年たちを支え、引っ張っていくアニキ的ポジションだったので、僕自身も色々な経験を経て大人になっているんだと実感しました。
――普段演じる役柄とは、違った役柄かと思いますが、苦労したところなどありましたか
やはり、経験としては少ない役柄だったので、最初はどうアプローチしていくか戸惑いもありました。その中でも、以前から音響監督の三間さんには本当にお世話になっていたので、僕の不安感っていうのを、声からすぐに見抜かれました。
――そこで音響監督の三間監督から何かアドバイスをもらいましたか?
僕の経験値において役を下さったので、「そんなに難しく考えることなく、自分の経験の中で若い子たちに対してどう接していくか表現できればいい」と言ってくれました。そこからイクを重ねて丁寧にとっていただきました。やはり、自分自身もシン役を通して、しっかり大人になっていると感じることができたので、とてもありがたい経験になりました。
――宮野さんから見て荒木監督はどんな監督ですか?
ありがたいことに、監督のデビュー作「DEATH NOTE」からご一緒させてもらっているんですよ。当時は僕自身、経験不足でアニメーションがどのようなスタッフィングで作られているのか、そこまで詳しくはなかったんです。その時のスタッフさん、キャストさんがすごく親密になってくれて、とてもファミリー感がある現場だったんですよ。その中でも荒木監督は一見寡黙なんですけど、とてもおちゃめで、アニメーションとかエンタメとかファンタジーを作っていく上で、少年性も持っているんです。でも映像作品の演出として反映させる上での繊細さも非常に持っていらっしゃって。当時からやっぱり色使いがとても印象的でしたね。
――今回アフレコを行った際の現場の雰囲気はいかがでしたか?
僕と梶くんと千本木さん3人が一緒の収録だったんですが、僕らが集まっている姿を見て監督が嬉しそうだったのが、僕自身も嬉しかったですね。監督の中で、僕らが特別な存在になってくれているんだったらとても嬉しく思います。
――監督とはどんな言葉を交わしましたか?
始めに監督に、台本読んで思ったことを伝えて。そしてアフレコが終わった後に、「僕大丈夫でした?」と尋ねたら「すごくカッコよかったです」と言ってもらえて、監督的に大丈夫だったようで安心しました。
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