田辺茂範氏が語る山田涼介の魅力
――山田涼介さん演じる丸谷康介の誕生秘話は?
最初にテレビ朝日さんからお話をいただいた時点で、山田さんが主演ということは決まっていて、そこからどんな話をやったら面白いだろう?と考えることから始まりました。山田さんはいい意味でお姿が特殊だと思うんですね。
普通の人を演じても普通にはなり得ないというか、その容姿の美しさを放置して物語が進んだら不自然じゃないかと。今回はそこを逆手にとって、あえて山田さんの武器である特殊な容姿にスポットを当てることにしました。
見た目が山田さんだからこそ、「こんなコンプレックスを抱くのかな?」「最大の武器を失ったらどうなるのかな?」と考え、物語の中で自虐的になっていったらいいかなと思って康介というキャラクターを考えました。
――「特殊」だなと思った山田さんとお会いした印象を教えてください。
もともと、山田さんには「美しい」という印象を抱いていたのですが、直接お会いした山田さんは想像以上に美しくびっくりしました。何度かお会いさせていただいたのですが、その度にお奇麗だなと感じました(笑)。とにかく造形として美しいなと。
――山田さんにはお伝えしましたか?
最初にお会いしたタイミングで「かわいいですね」と伝えました。そう言われても本人も困ると思いますが、「あ、かわいいですか?」と返してくれました(笑)。
――作中で一番書いていて楽しいキャラクターは?
僕は結構、駄目な人が好きなんです。駄目なおじさんとか(笑)。なので、迫田(孝也)さんが演じる鏑木さんとか好きですね!
――「駄目なおじさん」を書くのにこだわりやポイントは?
こだわりとかは特にないです。ちょっと身勝手だったり、ちょっと小ズルかったりするような人を少し離れたところから見ているのが好きだし、書いていてもイメージが膨らみやすいんです。最初にこんな感じの人かなと決めたら、あとはキャラクターが物語の中で勝手に育っていく感じです。わりと早くから一ノ瀬(大橋和也)とセットで鏑木さんのキャラが出来上がってきていたので、2人のシーンは書いてて楽しかったです(笑)。
――作中で田辺さんの想像を超えたシーンやぴたりとはまったシーンは?
第2話で登場したラブホテルの前で山田さんと芳根さんによって繰り広げられたシーンです。山奥の取引先から帰れなくなった康介と和泉(芳根京子)が訪れる場所で、足をけがした和泉に康介がひざまずいてスリッパを履かせてあげるシーンがありまして、お城のようなラブホテルをバックにシンデレラのような絵になったらいいなと思って書いたのですが、すごく印象的な場面になったなと思いました。