「みをつくし料理帖」実力派女優・黒木華でも“眉”のコントロールには苦戦!
私は多分、人と出会える運がすごくいい
――黒木さんも、澪と同じ大阪のご出身ですよね。ドラマでは食に対する東西の考え方の違いが出てきますが、ご自身が上京時に実感されたことは?
初めて東京に来た時に、たまたま駅のそば屋さんに入ったのですが、お出汁がすごくしょっぱかったのが衝撃でした。『何で!?…』って(笑)。今は、人に『ここがおいしいよ』と教えてもらったところに行くようにしています。関西の方は基本的に薄味なので。あと、色みを大事にするとか、そういう違いはあるかもしれないですね。
――先ほど澪が人に助けられるという話が出ましたが、ご自分自身、出会いで感謝しているものはありますか?
私は多分、人と出会える運がすごくいいんです。自分自身には何もなくて、本当に助けてもらってここにいるので。最初はもちろん野田(秀樹)さんとの出会いがいちばん大きいですし。そういうのは結構感じたりします。プライベートでは、清水葉月さんという女優さんととても仲がいいです。ライバルなんですけれど、嫌な関係ではなく、ただ単純にお互い頑張り合える関係性で、いつも一緒にご飯を食べています。清水さんと出会えたことは、私の中では大きい出会いでした。同じ仕事をしている友人が少ないので、清水さんと仕事の話はよくしますね。あとは大学や高校の友人が多いです。あと東京に出てきて初めてアンサンブルとして出た芝居で、仲良くしてくださった先輩の女優さんがいて、その人とは今でも交流があり、会わなくてもつながっていられる人の一人です。
――お店「つるや」に集う人々も擬似家族を形成していきますが、キャストの方とのチームワークはいかがですか?
はい、和気あいあいとやっております。小日向(文世)さんといることが多いので、よく話し掛けてくださいますし、ムードメーカーで場を盛り上げてくださいます。家族感? 出て…きた、かな?(笑)。撮影が朝から夜までやる事が多く、夕方を越すくらいからだんだんみんな疲れてきて『(小声で)疲れたね、もうちょっと頑張ろっか』って言い合う感じとかは、家族っぽくなってきたかもしれません。小日向さんがお父さんという感じです。
――最後に、思い出の一皿を教えてください。
母の料理は何を食べてもおいしいんですけれど、実家に帰って割とリクエストするのは餃子ですね。父と私と弟で餃子を包んで、母が焼いて、家族で食べるんです。餃子は一人ではあまり作らないので(笑)。それはいつも頼んで、何となく食べ過ぎちゃう品ですね。自分で作るものも、母の味にちょっと似ていると思います。『こういうの作ったよ』って言ったら、『じゃぁ今度帰った時作って』と言われますし。最近はこの作品のお陰で出汁をとってペットボトルに入れているんです。やっぱり出汁をとるとおいしいな、と思って。割とそんなに難しくないということに気づいたので、使い切っても、また作りたいと思います。