アニメ「サマータイムレンダ」(毎週木曜深夜0:00-0:30ほか、TOKYO MXほか)の第10話が6月16日に放送。潮の死の真相を知った慎平は、手がかりを求めて向かった廃病院で新たな“影”の存在と遭遇した。少しずつ明らかになってはいるものの、まだ謎が多い物語。そのなかで主人公の声を担当する花江夏樹の演技が光る。(以下、ネタバレがあります)
同作は漫画誌アプリ「少年ジャンプ+」(集英社)にて2021年まで連載され、累計閲覧数1億3000万回を獲得した田中靖規による同名漫画が原作。主人公が幼なじみの死をきっかけに、生まれ故郷である和歌山県の離島・日都ヶ島に伝わる謎の存在“影”と死闘を繰り広げ、真相を解き明かしていく。
主人公・網代慎平の声を花江夏樹、海難事故で命を落としてしまう慎平の幼なじみ・小舟潮を永瀬アンナ、潮の妹・澪を白砂沙帆、慎平が島に向かう船の中で出会った女性・南方ひづるを日笠陽子、慎平の親友・菱形窓を小野賢章が務める。
TOKYO MX、BS11、カンテレ、九州朝日放送、アニマックス、J:テレでの放送の他、ディズニープラスにて見放題独占配信中だ。
第10話は、潮と“影”潮が残した動画から、“影”に関する手がかりがタカノス山にあると考えた慎平は、“影”潮と窓とともに向かった。窓の実家である菱形病院の旧病棟にたどり着いた3人は、地下壕へと続く隠し扉を見つけた。
“影”の謎に立ち向かう慎平の変化を花江が好演
潮の死の真相を知り、“影”についてますます追究しようとする慎平。地下壕では不気味な“影”赤子たちと遭遇し、謎はさらに深まった。
そんな物語をリードする慎平を担当する花江の演技も、ストーリーが進むにつれ深みが出てきている。島に戻って来たばかりの第1話では、幼なじみの死に悲しむ17歳の等身大の姿。そこから死に疑問があることが分かり、“影”の伝説を知り、自身がループする驚がくの展開へと進むなかで、とまどい、驚き、嘆きなど、さまざまな感情をその声色に乗せて表現してきた。
圧巻だったのは、慎平と“影”慎平が登場した第4話、第5話。“影”の恐怖が迫る慎平と、冷酷な“影”慎平を見事に演じ分けた。
第10話では、“影”の謎に立ち向かう強さが増していることが感じられた。慎平の俯瞰する癖は両親が亡くなった時に身につけたことが分かったのだが、そのときにスッと冷静になる声は、視聴者の感情もいったんリセットさせる響きがあり、そこから物語へ再び引き付けていく。温度感のある演技がいい。
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/summer-time-rendering
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