土村芳が主演を務める特集ドラマ「二十四の瞳」(夜9:00-10:29、NHK BSプレミアム)が、8月8日(月)に放送されることが発表された。昭和初期を舞台に、貧困・差別・弾圧などを描く同ドラマは、壺井栄が原作。土村は、瀬戸内海の島の岬にある分校に赴任する教師・大石久子を演じる。
今回の放送は、1954年に木下惠介が監督を務め映画化した「二十四の瞳」をドラマ化したもの。土村の他に、中島歩、麻生祐未、國村隼らが出演する。
「二十四の瞳」は、長い間人々から愛され続けている歴史ある作品です。大石先生として出演させていただけたことを本当に光栄に思っています。
監督はじめスタッフ、キャストの皆さま、そしてその中でも子どもたちの存在に、日々励まされ元気をもらいながら撮影に臨んでいました。そんなキラキラした輝きが、画面からもきっと伝わってくると思いますし、時代に翻弄(ほんろう)されながら、それぞれの形で成長し生き抜く姿には、見て下さる方も大石先生のように胸を打たれるはずです。
ぜひこのドラマを、当時の人々、子どもたちへ思いを馳せる時間にしていただけたら幸いです。
昭和3年、瀬戸内海の島の岬にある分校に、女学校を出たばかりの大石久子が教師として赴任してきた。キラキラ輝く瞳の12人の1年生は皆、明るく朗らかな久子にすぐに懐いた。自転車に洋服姿でさっそうと登校する久子は、保守的な村人たちからは敬遠されるが、子どもたちはいつも久子の味方であり心の支えであった。
ある日、久子は落とし穴で骨折してしまい、本校に転任となる。久子に会いたい子どもたちは、8キロの道のりを歩いて会いに行き、その時に皆で記念撮影をする。
数年後、岬の子どもたちは本校に通うようになり、久子と再会する。しかし、忠君愛国が重んじられる時代の中、自由な発言をする久子は疎まれるようになり、教え子たちの卒業と共に教職を辞める。その後も久子は陰ながら教え子たちを見守り続けるが、12人はそれぞれの運命を辿ることになる。