放送中のドラマ「人は見た目が100パーセント」(フジ系)で、恋愛を諦めていたリケジョ・純(桐谷美玲)をたちまち恋に落とした“キラースマイル”を見せたモテ美容師・榊圭一を演じる成田凌。
ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」('16年TBS系)、「大貧乏」('17年フジ系)と出演作が続き、最も注目される俳優となった彼の今を直撃インタビュー!
──“人パー”の第1話のラストで見せたキラースマイルの破壊力、すごかったですね! あれで「自分は一生、恋愛とは無縁だ」と諦めていたリケジョの純が恋に落ちちゃったわけですから。
「ほんの短いシーンでしたけど、あの『ニコッ』はけっこう苦労しましたね。あの一瞬の表情で榊(圭一)の人物像が決まるわけですから、監督もこだわられていて『今の、ちょっとぎこちなかったんで、もう一回お願いします』と何度か撮り直しをしました」
──成田さんが思う榊の人物像って?
「あの笑顔が自然にできる人ってことですよね、何の下心もなく(笑)。監督からも毎話、ことあるごとに『あの笑顔を』と求められるので、最近はいい意味での『ニコッ』の型ができてきたかなと思います」
──視聴者は『榊スマイル、来たーッ!』と盛り上がりたいですからね(笑)。
「あまり慣れすぎても人間味が出ないので、いろんな『ニコッ』を試してはいるんですけど。でも確かに、こないだまで出演していたドラマ『大貧乏』でも、話を追うごとにタバコを吸うシーンが増えていったなあ」
──やっぱり視聴者の好評に応えて、ということですかね
「そうなんですかね? カッコつけるために付け足したシーンみたいなときもあって、ちょっと恥ずかしくもあったんですが、一方で求められることに瞬時に応えるという、テレビドラマならではの筋肉もすごく付いた気がしました」
──本作でも毎度の『ニコッ』を楽しみにしてます!
「ただ僕としては、純ちゃんと絡むようになってからの『ニコッ』というのはファイティングポーズを取ってる感覚でやってるんですよ。純ちゃんにとっての榊って、好きな人というよりも、対戦相手みたいじゃないですか? 頑張ってキレイになるのも、敵に立ち向かっている感覚というか」
──なるほど!それはすごく面白い見方ですね。
「今のところは、ですよ。だから僕=榊としても、『よし、来い!』とファイティングポーズを取らなきゃって。それが本当の意味での恋になったときに、榊としてどう振る舞うのかも、後半は楽しみですけどね」
──ドラマも恋愛要素が増えてきてますます面白くなってきましたが、作品を通しては“女性の舞台裏”を描いているわけで、男性の目にはどう映りますか?
「見てはいけないものを見てしまったような(笑)? でも僕はファッションも美容も好きなので、3人がキレイになっていく過程を俯瞰で見るのも楽しんでいます」
──確かにビューティーはお好きなはずですよね。美容師免許を持っているくらいですから。久しぶりにハサミを振るって、いかがですか?
「テンションが上がりますね! やっぱりかつては美容師になりたかったわけですから、感覚も蘇ってきて。クランクイン前に友達の美容室で練習させてもらったんで、手元のアップもOKですよ」
──手、おキレイですしね。スーッとしていて。
「褒めていただくことは多いんですけど、自分ではあんまり好きじゃないんです。女性的すぎて」
──では、お気に入りの体のパーツは?
「えーっ、特にないですよ。強いて言えば、左の首筋のホクロかな。縦にまっすぐ、三つ並んでて、これだけは昔から気に入ってます。なんなら右の首筋にも三つ並べて書きたいくらい(笑)」
──確かにキレイに三つ並んでます(笑)。他はどうですか?
「ないですねえ。あ、でも、高校時代に部活でストレッチのペアを組んでた親友で今、スタイリストをしている友人がいるんですけど、彼によると『結構、男な体をしている』だそうです。わりとツルッとしてそうに見えて、腿の裏とかにもリアルに毛が生えてたり(笑)」
──毛は…女性には賛否両論ありますよね。
「そうですか? 自分としてはもっと男くささを出せるようになっていきたいんで、毛も悪くないと思ってるんですけど」
──そこで“成田凌を構成する成分”を解剖したいのですが、成田さんは一体どんな成分できているんでしょうか?
「えーっ、そうだなあ(笑)。じゃあ…占める割合の高い順で言うと、今はお笑いが一番ですかね。テレビっ子なんで、家にいて時間があるときはひたすらバラエティー番組を見てます」
──特に好きな番組とか、芸人さんとか、その理由とか?
「いや、もうお笑いは全部ひっくるめて好きですね。理由は…何でだろう(笑)? あ、でもその次はタオルケットです。タオルケットの冷たい部分が好きで、顔をガーッと埋めるのが朝と晩の儀式なんです。この世にタオルケットがなかったら、たぶん生きていけないと思います」
──癒やしを求めてるんでしょうか?
「そうかもしれない。で、次は辛いモノ」
──癒やしとは逆ベクトルが来ましたね!
「好きなんです、トウガラシ系もワサビ系も。あ、でもチューブのワサビはあまり好きじゃないな。ちょっとツブが残ってるくらいに粗く下ろしたやつがいいですね」
──こだわりますね。ご自分でお料理はされるんですか?
「します。よく作るのは麻婆豆腐。豆板醤とコチュジャンと諸々入れて、たぶん他の人じゃ食べられないくらいの辛いやつを。あとは野菜をいっぱい入れたスープとか! あ、分かった! これまで出た『お笑い』『タオルケット』『辛いモノ』の共通点。全部、摂取してるときに無心になれるんですよ。たぶん今、無になる時間が必要なのかもしれないです」
──辛いモノと同じくらいの割合はありそうですか?
「そうですね。こないだ映画『T2 トレインスポッティング』を見に行ったんですけど、映像もファッションもめちゃくちゃかっこよくて影響を受けました。そういう意味では、その次くらいに映画も入れたいな」
──映画は見る方ということですか?
「はい。いろいろ見ますけど、今は重厚な作品よりもアクションとかコメディーを見たい気分です。頭をすっからかんにして楽しめるような。やっぱり無になりたいのかなあ(苦笑)。でも内容には集中したいので、映画館で見たい派です」
──ちなみに、出演作が途切れなく続いていますが、役の切り替えに苦労することとかありますか?
「いや、わりと作品が終わるとパッと切り替えられるので、そんなに大変だなと思ったことはないんですよ。ただ唯一、去年の夏に撮ってた映画『ニワトリ★スター』('18年公開)は終わってからも役を引きずってしまって、これはダメだと思って2、3週間ほど休みをいただきました」
──何が今までと違ったんですか?
「なんだろう、完全に役として日々を生きてたんですよ。そうしないと演じられない役だったので、生活そのものを丸ごと作品に投げ込んでしまった結果、役がなかなか抜けなくて」
──苦しかったですか?
「うん。でも、同時にすごく演じる喜びも感じていました。苦しみと喜びを同時に味わえるって、すごく贅沢だなと思いましたね」
──では、残りの成分も行ってみましょうか。
「サッカーは入れたいな。最近は夜しかできてないですけど、土日が休みのときは、地元に帰って友だちとするのが楽しみです」
──けっこう出ましたけど、最後にもう一成分くらい挙げていただけますか?
「えーと、今まで出たの以外だと、やっぱりお酒は入れておきたいですね。今は順番的には最後ですけど、たまに1位を占めるときもあります(笑)」
──お酒は好きなんですね。
「あんまり飲みには行かないけど、行くと長いです。ずーっと飲んで語ってます。一杯目のビールでよっしゃ! ってなって、そのあとは延々と焼酎を。でも、今はビール一杯くらいかな。仕事が終わってから、マネージャーさんと餃子でビールを飲むじゃないですか。もう、それこそ体中に染み渡って、成分になった! って感じですね」
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