ずん飯尾に聞く、愛されるおじさんの秘訣「新しいことは一旦全部受け入れてみる」

好感度の理由は「世間の器がでかくなった」?

ずん飯尾※WEBザテレビジョン撮影


――飯尾さんご自身についても聞かせてください。今Twitterのフォロワーが28万人以上、CMにもたくさん出演されています。そしてSNSで「ZIP!」の飯尾さんに関する感想を検索してみると「癒される」「元気が出る」といった前向きな感想が多数見られます。

そうなんですか?

――そうなんです。ご自身ではこれはどんな理由だと思われますか?

いや…世間全体の器がでかくなったんじゃないでしょうか…朝からバタバタして、お天気のマーシュ(彩)ちゃんの質問にもタジタジになってる、メガネかけたおっさんですよ?皆さんの気持ちに余裕があるから見れてるんじゃないですか。

――ご自身で好感度が高いなと思われたりはしますか?

思わないですよ!(笑)…そうですね、せっかくそんないい感想を書いていただいてるところ恐縮なんですが、皆さんお腹いっぱいのときに(番組を)見てるんじゃないですかね?お腹がすいてるときにもう一回見たら、本当の答えが出るかもしれません。お腹すいてるとロケ先でも嫌な空気になりますから(笑)。…でも本当に、ありがたいですね。

――飯尾さんが思うご自身の強みは何ですか?

強みじゃないですけど、「周りに甘える」「わかったふりはしない」ってことを心がけてます。自分ひとりじゃ何にもできないんだから。

それぞれの年齢の凄さがある


――昨今「おじさん」という概念に対する風当たりが強いと思うんです。その中で飯尾さんは「愛されるおじさん」という枠の筆頭ではと思うんですが、その理由のひとつが先程のお話にもあったように、年齢や立場関係なく周りの方から学ぶという姿勢なのではないかと感じました。なぜこのような姿勢になったのでしょうか?

うーん…あんまり年齢って物事に関係ないと思うんですよね。たとえばロケ先で小学生の子がペットボトルのラベルをちゃんと剥がして捨ててたら「師匠」って呼びますし(笑)。

――何か年齢を気にしなくなったきっかけがあるんですか?

この世界に入ってからというもの、年下にごぼう抜きにされてきましたからね。あと、さっきの話ですけど、情報を正確に伝えるのは年下だろうとプロフェッショナルであるアナウンサーの方のほうが俺よりうまいし、たとえば記事を書くのだったらあなたのほうがうまいと思うんですよ。

――自分にはない点を相手が持っていたら、年齢関係なくリスペクトしていかれるんですね。

だって、たとえばおいしい蕎麦屋さんに行って、蕎麦を打ってる人が自分より年下だから褒めないぞ、なんてことないでしょう。おいしいものはおいしい。電車だって、俺より年下の人が運転して人を運んでくれているわけですよ。ブレーキング上手いな、と思ったときに、運転士が年下だからこの電車認めないぞ、なんてことはないわけで。年齢は全く関係ない。逆にずっと年上の人がやられてたとしても、その歳ですごいなと思いますし。それぞれの年齢のすごさがありますよね。

――確かにそうですね。

音楽でもそうで、あいみょんが「初恋が泣いている」なんて言えるのすごいでしょう。あの歳でそんなこと言えないと思って。藤原さくらさんも若いのに「Soup」の歌詞(「波が立ったり 雨が降ったり 晴れ渡ったり 嵐だったり それこそが『生活』ですよね」)がすごくて。悟りみたいな境地で、(美空)ひばりさんじゃないかと。

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