おじさんへのアドバイスは「いちご大福の精神」
――おっしゃる通り、自分と全く別のフィールドだと年齢関係なくすごさを受け入れやすいですが、たとえば会社の部下や後輩に自分の考えと違うことを言われて、相手の言っていることが正しいのもわかるけど、素直に受け入れられない、というようなパターンはあるんじゃないでしょうか。
でもうちのマネージャーは28歳の女性で、俺の26個下なんですよ。迷ってる仕事でも彼女に「これはやるべきです!」って3つくらい理由言われたら、もう「あれだけ言うんだからな」と思って「やります」って。俺だけじゃなくて、やすもそうですね。だからそれはマネージャーの伝え方がうまいんでしょうね。
――もし素直に受け入れられない「おじさん」がいたとして、何かアドバイスはありますか?
そうだなあ…新しいやり方とかシステムが入ってくるときって、自分の中にも今までやってきた伝統があるから、それとぶつかってつらいのかもしれない。でも、たとえば伝統のある和菓子屋さんが新しいケーキやスイーツを取り入れて、それで大ヒットしたのがいちご大福ですよね。だから「いちご大福の精神」がいいんじゃないですかね。一旦全部取り入れてみる。どうしても向いてないなと思ったらお返しすればいいわけで、まずは試してみてほしいと思いますね。
――なるほど。
関根さんなんてもっとすごいですよ。俺と関根さんが15歳離れてるんですけど、それよりもっと年下の後輩をコロナ禍の前は家に集めて、宅配ピザとか色々頼んで「みんゴル(みんなのゴルフ)」とかやって、昼から夜まで盛り上がってて。若いんですよね。
――飯尾さんから見て、関根さんが後輩に愛される理由は何だと思いますか?
後輩に興味を持って、話を聞いてくれる。出会った頃からずっとそう。あとは全否定しない。昔俺たちのコントで10個ボケがあって3つしかウケなかったときも、そのウケた3つをどうするかって話をしてくれて。…ああ、そういう先輩といたから、自分も後輩や年下を否定しなくなったのかも。「関根塾」で臨機応変さを学びました。
――確かに、自分が出会ってきた先輩から受けた影響も大きそうですね。
そうだと思います。あとはおじさんと接する若い人たちに言うとしたら「なるべく諦めないで言い続けてあげてほしいけど、もうダメだなと思ったら見放してください」ってことですね。