土村芳、名作『二十四の瞳』での主演は「最初は本当に驚きと言いますか、信じられないというのが正直な気持ちでした」
「大人になっても恩師の存在というのはすごく残ってるものなんだなって思います」
――2作品にちなんで、土村さんご自身のエピソードもお伺いしたいと思います。まずは「二十四の瞳」では先生役ということで、学生時代の恩師のお話をお伺いできますでしょうか。
小さい頃に地元の子供劇団に入っていたときの先生ですかね。2人いらっしゃるんですけど、お一方、演出の先生が子供相手でもとにかく容赦なくおっかない先生で、本当に私はよく怒鳴られていたと思います(笑)。
大人になってこういうお仕事をさせてもらってから、連絡手段がなかったのでほとんど連絡は取っていなかったんですけど、一度地元の岩手で子供劇団のときにもやっていた「銀河鉄道の夜」のお芝居をしたときに、私は全く知らなかったんですけど、その先生お二方が見に来てくださって。すごくびっくりしました(笑)。
そのときに応援してもらえているなって思えましたし、やっぱり私が今ここにいるのはそのお二方の存在があったからなので、そういう意味では大石先生と生徒たちではないですけど、大人になっても恩師の存在というのはすごく残ってるものなんだなって思います。
その演出の先生はもう亡くなってしまったんですけど、不思議とそれでも応援してもらってるんじゃないかなっていう気がして、常に自分の中には一部として残っています。
――印象に残っている子供の頃の夏休みの思い出はありますか?
お盆が好きでしたね。浴衣を着せてもらって、ちょっと涼しくなった夕方にみんなでお墓参りをして、ちょうどそれくらいの時間に上がる花火を見て、家に帰ってからも手持ちの花火をして。
ビッグイベントではないんですけど、そのお盆の雰囲気がすごく好きだったんですよね。親戚も集まるし、みんなで過ごすのがすごく好きだったので。
みんなで旅行に行こう!みたいな大きいことではないんですけど、お盆きっかけでおじいちゃんの話を聞けたりするのも好きでしたし、お盆にみんなで過ごすのが好きでしたね。ちなみに、宿題は全然やらないで最後に泣きを見るタイプでした(笑)。
――最後に、最近は特にいろいろなタイプの役を演じられていると思うんですが、これから演じてみたい役や出てみたい作品はありますか?
振り返ってみると本当にいろいろな役、幅のある役を頂けていて、すごくありがたいんですけど、そうですね…逆にどんなの見てみたいですか?(笑)
――刑事ものとかはどうですか? 出演はなかったと思うんですけど。
やったことないですね。そうですね、やってみたいです。
――プロフィールの特技にも「新体操」とありますし、体を動かすのが得意でしたらアクション作品とか。
今は動くか分からないですけど…(笑)。でも、機会があればぜひやってみたいですね。まだ自分の体を信じればいけるかもしれないです(笑)。