<鎌倉殿の13人>佐藤二朗「大泉洋はあと8回ぐらいぶっても大丈夫(笑)」
成田「いろいろな監督の演出も体験できてとても良い経験になりました」
――成田さんは、3回目の大河ドラマ出演でしたが。
成田:今回、初めて何話にもわたって出演する役をいただいたので、いろいろな監督の演出も体験できてとても良い経験になりました。この作品は、やっぱり小栗旬さんが座長という感じでみんなを引っ張っていってるなと感じました。毎週リハーサルがあるんですけど、そのリハーサルの時からみんなが小栗さんについていっているという感じで、撮影の合間も前室で小栗さんやメインの方々がすごく明るく楽しくしゃべりながら、明るい雰囲気で現場が進んでいるんです。
――蹴鞠のシーンはいかがでしたか?
成田:僕は源頼家(金子大地)の側近6人衆の一人だったので、登場シーンは蹴鞠をしているシーンが多くて、たくさん練習したんです。それが難しくて。サッカーのリフティングとは違って、蹴鞠は右足の甲しか使っちゃいけないんですよね。でも僕はすごい才能が開花して、練習の時から100回くらい出来たんです(笑)。昔やっていたサッカーでは、50回くらいしかできなかったのになぜか蹴鞠では100回くらい。ただ、シーンとしてはうまくいったらいけないシーンだったので(笑)。へたくそに見せる芝居が大変でした。
――比企一族についてお聞かせください。
佐藤:比企一族は歴史的な敗者で、あまり教科書に載っているような人たちではないです。でも僕は『歴史探偵』のMCをやっているというのもあって感じるんですけど、歴史であんまり描かれていない、フィーチャーされない暗部とか、そういう影の部分を輝かせることができるのは俳優の醍醐味のひとつですよね。ただ史実の上では比企は敗者なので、能員がもっとちゃんと人の意見を聞けばよかったのかなとか、いろいろ思いはありますけどね。
草笛:私は比企の家族になれてとてもうれしいですし、誇りです。“比企”という名前だけで少し、“上つ方(身分の高い人)”に見えますでしょう。それに、私は比企尼という人について、この頃やっと気がついたんですけど、すごい女性だったんです。頼朝を育てた、比企という家を育て上げた中世日本のすごい女性、と紹介されていた本を読んで、「ああ、私、間違った演じ方をしちゃったかな」と思うくらい、器の大きな人で、余計なことは言わないけどちゃんと要所要所に目が届いていて。頼朝のために比企一族も全部引き連れちゃうんですよね。みんなで頼朝を持ち上げた家族だったのだと思います。
山谷「初めての大河ですてきな皆さんとお話ができて本当に幸せ者です」
―最後にメッセージをお願いします。
山谷:初めての大河ですてきな皆さんとお話ができて本当に幸せ者です。またこの世界に帰ってこられるように日々精進してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
成田:“比企家の運命やいかに”というのがこれから描かれていきますので、ドラマを見てどうなるかぜひ楽しんでいただきたいです。あとはぜひ、成田瑛基の名前を皆さんに記憶していただければ(笑)。
佐藤:第30回~第31回で比企家に本当にいろんなことが起きます。そのタイミングで比企の地元の東松山に来られたというのは、我々も感慨深いです。そして草笛さんがおっしゃっていたとおり、比企一族というのはとても品があったのではないかと思います。こんな血みどろの、生き馬の目を抜くような鎌倉時代にあって確かに、本質的に比企には品格があったんだと思えてよかったです。引き続き大河ドラマをご覧ください。
草笛:私は歴史に弱かったものですから、比企の家系というのはよく分かっていなかったのですが、やっていくうちにだんだん、これはすごい一族なんだと思いました。しかもその裏にいた比企尼がすごい女性だということも分かってきました。私の役どころじゃなかったんじゃないかと気が重くなることもあったんですが、私がこんなに素晴らしいところで生まれて、立派な一家になって、素晴らしかったと思います。頼朝を育ててあんなふうにしちゃいましたけれども(笑)。この作品に出させていただいてありがとうございます。