有村架純と中村倫也がW主演するドラマ「石子と羽男-そんなコトで訴えます?-」(毎週金曜夜10:00-10:54、TBS系)の第8話が9月2日に放送された。隠れ家を売りにした創作料理店店主からの依頼に奔走した石子(有村)と羽男(中村)。そのなかで2人がそれぞれの父親と向き合う展開が差し込まれた。(以下、ネタバレがあります)
飲食店店主からグルメサイト掲載の相談を受ける石羽コンビ
同作は、東大卒パラリーガルの“石子”こと石田硝子(有村)と、1回で司法試験に合格した高卒の弁護士の“羽男”こと羽根岡佳男(中村)コンビが、誰にでも起こりうる珍トラブルに挑むリーガル・エンターテインメント。
「アンナチュラル」(2018年)や「MIU404」(2020年)、「最愛」(2021年、すべてTBS系)とヒット作を生み出してきたプロデューサー・新井順子氏と演出・塚原あゆ子氏、そして二人と初タッグを組む脚本家の西田征史氏が手掛ける完全オリジナルドラマだ。
“石羽コンビ”の最初の依頼人・大庭蒼生役で赤楚衛二、そば店店員で石子に惚れている塩崎啓介役でおいでやす小田、潮法律事務所の所長で、石子の父・潮綿郎役でさだまさしが出演する。
第8話の依頼主は、“隠れ家”を売りにしている創作料理店の店主・香山(梶原善)。知らぬ間にグルメサイトに掲載されたことの取り消しを求めて、サイトの運営会社を訴えたいとの相談だった。羽男は、サイト運営会社の弁護士として、因縁の相手である丹澤(宮野真守)と再び裁判で争うことに。
そんな依頼の裏には、店の行く末を心配する息子夫婦と、店主を支えた亡き妻、それぞれの“守りたい”という思いがあった。
石子と父・綿郎の関係の変化に涙
依頼内容と石子や羽男たちの物語が絡み合って描かれる本作。今回は、依頼主の家族と重ね合わせるように、石子と羽男がそれぞれ父親とのわだかまりに向き合う状況になった。
依頼を受けて動き始めたころ、依頼主について「お客さん第一に、っていうのは僕も分かるし」と言う綿郎に、石子は「“誰かのために”は、素晴らしい考えだと思います。でも、誰かを助けるために他の誰かを苦しめていいのでしょうか。ずぶ濡れの人に傘を差し出すことで、ほかの誰かが濡れることになってもいいのですか。お父さんが傘を差し出した後ろで、お母さんはずぶ濡れだったんですよ!」と気持ちをぶつけた。
お金にならない仕事をする綿郎を支えるも限界がきて、離婚した石子の母。母が亡くなるまで一緒に暮らした石子は、弁護士としての綿郎を尊敬していても、父親としては責めてしまう気持があり、“敬語”で接していたのだった。
石子や綿郎の心を解きほぐしたのは、羽男の存在だ。案件が解決したあと、依頼者家族のことを踏まえて、「いや、でもうらやましいですわ、話し合える親子。うちのは話してもムダだから」とつぶやいて帰宅した。
その後、綿郎は石子に謝罪。石子は涙を見せつつ、そこでようやくタメ口を使った。