飯豊まりえ、浅香航大が出演するドラマ「オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~」(毎週木曜夜11:59-0:54、日本テレビ系)の最終話が9月8日に放送され、完結した。“感情の色”が見える心野朱梨(しんの・あかり/飯豊)の活躍を描いた同作で異彩を放っていたのが、松井玲奈演じる朱梨の姉・紫織。“感情がない”キャラクターを演じ切った。(以下、最終話までのネタバレがあります)
紫織が取り戻した感情は
同ドラマは、15年前に両親を殺された女性刑事・心野朱梨が、エリート崩れ刑事・風早涼(浅香)とバディを組んで凶悪事件の真相に迫っていく新感覚の刑事サスペンスだ。
朱梨の両親を殺害したのは、元刑事の小野寺(片桐仁)だった。最終話では、その事件の真実が明かされた。小野寺が紫織にひと目ぼれしてしまい、小野寺の恋人だった精神科医の甲本祐希(臼田あさ美)が嫉妬に狂って小野寺の精神を操り、犯行に向かわせたという。
一方的に思いを寄せられた結果、両親を殺された紫織は、自分に絶望して感情にふたをした。さらに、祐希によって毎日「感情なんていらないよ」「目覚めてもつらいだけだよ」とささやかれ続け、感情を内に押し込められていたのだった。
自分が操られていたことを知り、涙を流した紫織。それは、紫織が“感情”を取り戻した瞬間だった。朱梨には、紫織の目から放たれるいくつもの感情の色が見えた。
クランクアップで「楽しかったです!」
ドラマでの紫織は、第1話から感情を失った状態だった。チャーミングで華やかなその笑顔は、事件前の家族の日常を描いた回想シーンでしか見ることができない。回想を除くすべての登場シーンでセリフは一切なく、ぼんやりと空中の一点を見つめ、うつろな表情を浮かべるばかり。演じる松井は元来の“美”を封印し、そんな紫織を演じ切った。目元や眉のメイク、口紅もほとんど施されておらず、顔色は色白を通り越して蒼白に近い。
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発売日: 2022/10/05