その姿からは、絶対に感情を表に漏れ出させてはいけないという凄みすら感じる。だからこそ、甲本がその感情を押し込めていたという真相に言いようのない怒りや悲しみがこみ上げ、朱梨が必死に守ろうとする“一人一人の持つ感情の美しさ”が尊いものに思えてくる。
難役を演じ切った松井。最終回後には自身のInstagramで「感情がない役とは、なんとも挑戦でしたが楽しく試行錯誤しながら演じることができ、楽しかったです！」と総括。番組が公開したクランクアップコメントでは、茶目っ気たっぷりに「次はもっと感情があってハツラツとした状態で皆さんにお会いできたらいいと思います」とも語った。
「ブラックスキャンダル」では狂気を演じ話題に
SKE48を卒業後、女優として活動を続けてきた。多数のドラマや映画、舞台に出演し、連続テレビ小説「エール」(2020年)ではヒロインの姉という重要な役を演じた。ドラマ「ブラックスキャンダル」では、終盤で主人公を鮮やかに裏切るエキセントリックなキャラクターを怪演。当時、「演技が怖すぎた」「壊れ具合が最高！」「狂気すぎてやばい！」と戦慄の声があがっていた。
「オクトー」の紫織役は、「ブラックスキャンダル」のスタッフとの再タッグで挑んだ新境地。最終回後には視聴者からも「感情をなくした紫織さんを演じた松井玲奈さん。演技とは思えない無の表情がすごい」「紫織さんからいろんな感情が出てくる瞬間、泣いた！」「あの役をやり切った松井玲奈さんに拍手を送りたい」と賛辞の声が続々と上がった。「お姉ちゃんが感情をちゃんと取り戻すまで見届けたい」と、続編を期待する声も多い。
難役を次々と自分の色に染めていく松井玲奈。その演技力で今後、どんなキャラクターを見せてくれるのだろうか。興味は尽きない。「オクトー」最終話は放送から1週間TVerで配信する他、Huluでは全編を一挙配信中。
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