登場するキャラクターが色鮮やかに描かれています
――共演されている方々とのエピソードなどはありますか?
種市役の小日向文世さん、ふきを演じている蒔田彩珠ちゃんとは「重版出来!」(2016年、TBS系)の時も一緒だったので、今回共演できてとてもうれしいです。
小日向さんは、「今好きな人いないの?」って聞いてきたり、たわいない世間話をたくさんしてくださるので、お父さんというよりはお母さんのような距離感です。
種市のように温かく見守ってくださっているので、すごく安心しますし、お芝居での掛け合いも楽しいです。
彩珠ちゃんのことは私がすごく好きで、妹のように感じています。受験生なので勉強を頑張っていて、よく「お互い頑張ろうね!」って言い合っています。
「重版出来!」の時は2回のゲスト出演のみだったんですが、今回は終わりまでずっと一緒にいられるので、私も彩珠ちゃんのお芝居に対する真っすぐさを見て、あらためて勉強させてもらっています。
彩珠ちゃんは、慣れてきて、気を抜いてしまいそうになる部分にも真剣に取り組んでいるので、見ていても話していても気持ちがいいです。
芳(よし)役の安田成美さんは、「ずっと見ていたいな」と思うくらい本当におきれいです。サバサバしていて明るい方なんですけど、お芝居に入ると病弱な芳になるんです。澪は芳のことを大人の女性として尊敬していて、母のように思って見ているんですが、私も同じ目線で安田さんのことを見ています。
小松原役の森山未來さんは、まだそんなに撮影をご一緒していないんですが、色気があって、時代劇に出たことがないというのは信じられないくらい、佇まいが美しいです。舞台で拝見した時もオーラと華があったので、小松原を演じるのにぴったりだなと思います。
――澪を突き動かす「食は人の天なり」という言葉がありますが、黒木さんにとってはどんな言葉が糧になっていると思いますか?
私の中で「役者さん」という人生が始まったのは野田秀樹さんのおかげなんです。2011年に「南へ」という舞台に出た時に、役に対して悩んで何が正しいかよく分からなくなってしまったことがあったんです。
そんな時に、「周りの人が『こうしたらいいよ』と言ってくれるかもしれないけど、女優さんは自分で考えなくちゃいけないからね」と言われたことをすごく覚えています。
野田さんには、自分自身がどういう選択をして考えていかなきゃいけないかということと、結局は自分にちゃんと責任があるんだということを教えていただきました。
小松原と源斉、あなたはどっち!?
――澪は、小松原と源斉(永山絢斗)の間で気持ちが揺れていますが、黒木さんはどちらの男性が好きですか?
私は小松原さんが好きです!
原作に、両思いだったのに澪のために諦めるところがあって、大人で切ない恋にキュンとしたので小松原さんが好きですね。
ドラマでは、まだ恋を自覚していない段階なので甘酸っぱい恋として見てもらえると思います。藤本有紀さんの脚本が本当にかわいらしくて、ちょっと色っぽくて。こんな淡い恋もいいなと思いました。
森山さんも永山さんも本当に格好良くて、「2人とも、時代物の似合ういい男だな!」 と思いながら見ています。皆さんにもそういうお2人の姿も楽しんでもらえると思います。
毎週土曜夜6:05-6:43
NHK総合で放送