小栗旬主演の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)の第38回「時を継ぐ者」が10月2日に放送された。義時(小栗)と父・時政(坂東彌十郎)の主導権争いが激化し、鎌倉全体を覆う不穏な空気。時政が暴走し始めたのは、妻・りく(宮沢りえ)の強すぎる野心が故であった。しかし、「腹が立つけど、憎めない」。視聴者からそんな声がよく上がるりくは「鎌倉殿」にとって重要なキャラだったに違いない。 (以下、ネタバレが含まれます)
伊豆に頼朝が来たことがすべての始まり
三谷幸喜が脚本を務める「鎌倉殿の13人」は、源頼朝に全てを学び、武士の世を盤石にした男・北条義時(小栗)と、彼を中心に鎌倉幕府将軍“鎌倉殿”を支えた13人の家臣団の生きざまを描く物語。SNS人気も高く、毎週放送後にTwitterのトレンドランキングは1位を獲得するほか、数多く関連ワードが並ぶ。
かつて伊豆の田舎育ちの義時が、兄・宗時(片岡愛之助)と姉・政子(小池栄子)、妹・実衣(宮澤エマ)とのんびり暮らしていたころ、流罪人の頼朝(大泉洋)をかばいかくまったのが父・時政であった。初回から見続けてきた視聴者にとっては、すでにもう懐かしいくらい前の話である。しかし「鎌倉殿の13人」の物語が始まったのは、すべてその運命的な流れからだったということが今ならよく分かる。その後、時政がりくに惚れて、伊豆に連れてきたことも運命的な出会いだった。
りくは北条家からとっくに浮いていた
りくという女性は、したたかで賢く、権力を持って登り詰めていきたいという野心の塊のような人。
かつて、梶原景時(中村獅童)を失脚させるために御家人たちが署名をしたことがあったが、りくは時政の名を一番後ろにサラッと書かせ、提出前にその部分を切り取ってしまうという、まるで手品のようなやり手ぶりを見せていた。愛息・政範(中川翼)の命を奪われて悲しみにくれる日もあったが、それで元気がなくなるようなことはなく、自分の意見のない夫・時政を裏で操り、やりたい放題やってきたような印象がある。
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