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珈琲のように奥深い中村倫也の魅力を堪能できるドラマ「珈琲いかがでしょう」

2022/10/14 08:30

中村倫也の魅力を堪能できるドラマ「珈琲いかがでしょう」
中村倫也の魅力を堪能できるドラマ「珈琲いかがでしょう」(C)「珈琲いかがでしょう?」製作委員会

俳優の中村倫也が主演を務めたドラマ「珈琲いかがでしょう」(テレビ東京系)が、TVer・ネットもテレ東にて10月19日(水)まで全話無料配信中。同局で実施された「もう一度見たい!テレ東グルメドラマ」のファン投票により選ばれた作品だ。さまざまな役柄をこなし、演技力への評価が高い中村倫也の魅力を存分に堪能できる、移動珈琲屋の店主・青山一というキャラクターの見どころを解説する。

原作ファン待望のキャスティング


2022年夏クールのドラマ「石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー」(日本テレビ系)で、有村架純とともに主演を務めた中村倫也。中村が演じたのは、写真のように見たものを記憶できる“フォトグラフィックメモリー”という能力を持った弁護士の羽根岡佳男。型破りな天才弁護士として振る舞うものの、想定外のことが起きるとパニックになってフリーズしてしまう、ちょっと弱腰なキャラクターだった。

そんな羽根岡が必死で天才っぽく自己演出したり、子どものように駄々をこねたりする姿が「可愛い」と話題に。かと思えば、バディとなった東大卒パラリーガル・硝子(有村架純)の体調不良にいち早く気づき、さりげなく休ませる気配り屋な一面もあって、多くの女性視聴者を虜にした。これまでもさまざまな役を演じてきた中村だが、その度に「中村倫也が演じた好きな役」ランキングがあったら毎回大きく順位が入れ替わるほどのハマりっぷりを見せている。

中でも特に中村の魅力が最大限生かされていた役のひとつが、2021年4月期ドラマ「珈琲いかがでしょう」(テレビ東京系)で演じていた青山一だ。本作はコナリミサトによる同名コミックの実写ドラマ化。移動珈琲屋「たこ珈琲」の店主である青山が、人生に少し傷ついたお客さんたちを、美味しい珈琲とさりげない言葉で癒していく群像劇となっている。

移動珈琲屋「たこ珈琲」店主の青山一(中村倫也)
移動珈琲屋「たこ珈琲」店主の青山一(中村倫也)(C)「珈琲いかがでしょう?」製作委員会


中村といえば、同じくコナリミサト原作のドラマ「凪のお暇」(TBS系)にも出演。主人公・大島凪(黒木華)が引っ越してきた古いアパートの住民で、イベントオーガナイザーのゴンを演じた。ゴンはその怪しげな雰囲気とは裏腹に、誰に対しても居心地の良さを与えてくれる天性の人たらし。一方で、寄せては返す波のごとく掴み所がなく、関わった女性をことごとくメンヘラ状態にしてしまう危険な男性だ。そんなキャラクター設定と、中村が持つ柔らかい雰囲気や独特の色気が見事にマッチし、原作ファンをも唸らせる仕上がりになっていた。

そのため、中村が「珈琲いかがでしょう」で青山を演じることが発表されたときからSNSでは歓喜の声があがった。そもそも発表以前から、青山の容姿や佇まいが中村に似ていると原作ファンの間でささやかれていたので、このキャスティングは必然だったといえよう。実際に上がってきた中村演じる青山のビジュアルはこれ以上なく再現度の高いものだった。でも、決してそれだけじゃない。この青山という男は、その芳醇な香りと温もりで人々を癒しながらも、ビターな味わいを持つ“珈琲”のような、中村の魅力を最大限引き出すキャラクターなのだ。

丁寧に淹れた珈琲のように誠実な役作り


いつの間にか現れ、ふと気づいたら姿を消している神出鬼没の移動珈琲屋「たこ珈琲」。店主の青山は、近くを通りかかった人たちに「珈琲いかがでしょう」と声をかける。珈琲の良い香りと青山がいつも携えている優しげな笑顔に足を止める人々。時間はかかるけれど、注文を受けてから豆を挽き、一杯一杯丁寧に淹れた青山の珈琲は、忙しない日々の中で凝り固まった彼らの心をほぐしていく。

丁寧に珈琲を入れる所作も魅力的
丁寧に珈琲を入れる所作も魅力的(C)「珈琲いかがでしょう?」製作委員会


本作では、不思議なことにお客さんたちが珈琲を飲みながら心に抱えているモヤモヤを青山にぽつり、ぽつりと零す。別に青山から「お客さん調子はどうですか?」とか「悩みがあれば聞きますよ」と言い出したわけじゃない。彼らにとって、青山はただ美味しい珈琲を淹れてくれた赤の他人だ。

でも、青山のお客さんや珈琲との向き合い方を見ているとその理由が分かる。青山はどんな人もウェルカムな雰囲気で迎え入れるが、ちゃんと一定の距離感を保って接客をしているような気がする。必要以上に深入りはしてこないだろうという安心感。だけど、慈しむように一杯の珈琲を淹れる姿にはどんなことも受け止めてくれそうな包容力があって、お客さんが彼に思わず本音を吐露する展開に違和感がない。青山が淹れる珈琲のように、中村は自分が演じる役柄と誠実に向き合い、丁寧に丁寧に形作っていく役者だ。

また、そんな人生に疲れた人たちの心に染み入る青山の言葉にも耳を傾けてみてほしい。例えば第1話。誠実・丁寧・義理・人情がモットーで丁寧な仕事に一定の評価はあるものの、「要領が悪い」と言われがちな垣根志麻(夏帆)がたこ珈琲を訪れる。自分の為すことが全員に喜ばれるわけじゃないことに落ち込む彼女に対する青山の台詞が「全員に通じるものって案外つまらないのかもしれないなあ。誰かにとっての特別であれば、それがいいです」というもの。志麻が抱いている虚しさにそっと寄り添い、さり気なく解消する言葉だ。

中村の柔らかい雰囲気や独特の色気
中村の柔らかい雰囲気や独特の色気(C)「珈琲いかがでしょう?」製作委員会


またそうした青山の言葉がじんわり心に響くのは、中村の魅力の一つである美声も影響しているだろう。映画「アラジン」(2019)ではアラジンの日本語の吹き替えを担当し、甘い歌声を披露していた中村。本作でも、少し鼻にかかった色気まじりの落ち着いた声色が染み渡る。

下に続きます
TVer「珈琲いかがでしょう」

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  • ぺい(磯村勇斗)と青山の因縁とは
  • 「珈琲いかがでしょう」より
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  • 原作コミック「珈琲いかがでしょう」1巻書影

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珈琲いかがでしょう

出演者:中村倫也 夏帆 磯村勇斗 

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