瀧本美織が見せる闇落ち演技
第1話ラストから見せている瀧本の狂気の演技はますますヒートアップしている。瀧本は、2010年に映画「彼岸島」でデビュー後、同年の連続テレビ小説「てっぱん」でヒロインを務めた。以降、さまざまな作品で活躍しているが、視聴者が抱いているのは、かわいさや清純なイメージではないだろうか。
本作では第1話の前半で見せていた仲良し姉妹の雰囲気のときなどの甘い声や優しい表情が、スイッチが入ったかのように一転して恐ろしさをにじませるものへと変わる。その切り替えゆえのゾクゾク感が止まらない。目の奥に影がある感じも怖さに拍車をかける。
凪沙は、沙帆の6年前の流産を知り、一人で考える時間を作るために広島の実家へと戻った。そこで、母・奈美(櫻井淳子)から実は凪沙とは異母姉妹であると聞かされた。そして沙帆がいまは亡き父・洋介(吉沢悠)に「どんなに裏切られても、あなたは私の唯一の家族。永遠に」という手紙を送っていたことも明かされた。
手紙に書かれた“裏切り”が何を意味するのか、また謎が浮上し、沙帆の闇は深いように思われる。
母に「あなたはあなたの目に映るものを信じていればいいんじゃない」と言われ、陽佑の元に戻った凪沙。しかし、次回、11月17日(木)放送の第5話予告映像では、その凪沙の顔を沙帆が「陽佑は私のものでしょうが!」と言いながら水に沈めている場面が。
瀧本の新境地である“闇落ち”演技は、さらに暴走したものとなっていきそうだ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部