乃木坂46の久保史緒里が11月11日、都内にて開催された映画「左様なら今晩は」初日舞台あいさつに、高橋名月監督と共に出席。高橋監督が、久保については「かわいらしいんですけど、ちょっと面白い」と分析する場面があった。
「“初めて”がうれしくもありましたけど、不安でもあった」
同映画は「サブスク彼女」など、若者を中心に共感を集める人気作を世に生み出している漫画家・山本中学が2019年に「ヤングキング」17号(少年画報社)にて連載をスタートした同名漫画が原作。ごく普通のサラリーマン・半澤陽平と、陽平の部屋に突如姿を現した幽霊・愛助(アイスケ)との奇妙な共同生活を描き、ゆがんだ2人のハートフルでちょっぴり切ないラブストーリーが話題を呼び、2020年には単行本も発行された。
本作で映画初出演にして初主演となる久保。撮影は一年前に行われたと明かし、「映画というものが初めてだったので『公開される日が来るのかな』というくらいの気持ちだった」と公開までの心境を口にした。
「それくらい本当に“初めて”がうれしくもありましたけど、不安でもあった」とした上で、「無事にこうしてこんなにたくさんの方に来ていただいて、初日を迎えられたっていうのが、今は本当に何よりもうれしいなという気持ちです」と観客を迎えての公開初日に感慨深げだった。
久保が演じる愛助が幽霊であることについては、「最初、(演じる役が)幽霊って聞いた時は『どんな幽霊だろう』っていう風に思っていた」と吐露。
その後、台本を読み進めていく内に「幽霊ではあるけれども、本当に生きている人と変わらないなと思ったので、なによりも等身大の女の子らしくできるのが、彼女にとっての救いなのかなと思いながらやらせていただきました」と役作りへの思いを語った。
高橋監督「久保史緒里らしさが出るお芝居を」
また、愛助役が久保に決まる前、高橋監督は偶然、久保の演技を見る機会があったのだという。
高橋監督は「27thシングルの個人PV『春、ふたり』の予告編がYouTubeに上がっているんですけど、あれを私、本当にたまたま見ていて、すごくナチュラルだし、だからといってすっと通り抜けないというか、ちゃんと引っかかるお芝居をするとても素敵な女優さんだなと思っていた」と告白。
続けて「だからプロデューサーに久保さんの名前が挙がっていると言われた時に『絶対、久保さんがいいと思います』という話はしました」と振り返った。
さらに高橋監督は、久保について「見ての通りすごくかわいらしいんですけど、ちょっと面白いんですよ。この人」とコメント。
久保が「バレてた(笑)」と笑うと、高橋監督は「そう、バレてるよ(笑)。それは最初に会った時から思っていて。愛助ってかわいいんですけど、かわいいだけじゃ、人としてあまり深みが出ないなと思っていたので、久保史緒里らしさが出るお芝居をしてもらうのがいいんじゃないかなと、ずっと思っていました」と語っていた。
◆取材・文=山田健史