俳優の吉沢亮が11月22日、都内で行われた映画「ファミリア」の完成披露上映会舞台あいさつに、共演の役所広司、サガエルカス、ワケドファジレ、アリまらい果、シマダアラン、スミダグスタボ、成島出監督と共に出席。役所との共演を「すごくうれしかった」と振り返った。
本作は、山里に一人暮らす陶器職人の父・誠治(役所)と赴任先のアルジェリアで出会った女性との結婚が決まった息子・学(吉沢)、そんな父子に助けられた傷ついた在日ブラジル人の若者マルコスの3人を中心に、国籍や育った環境や話す言葉などの違いを超えて、大切な人と共に生きていきたいと願う人々の姿を描いた物語。
息子役として役所と共演した吉沢は「すごくうれしかったです」と喜び、「いつかはご一緒させていただきたいと思っていた方でした」と告白。
続けて「今回このお話をいただいたときに、話自体も素晴らしいですし、役所さんとお芝居ができるということもこの作品に参加させていただく重要なことの一つでした」と明かし、「すごく緊張しましたけど、すごく楽しみにしてて。実際にお芝居して学ばせていただけるところがたくさんありました」としみじみ語った。
具体的にどのような学びがあったのかと質問されると、吉沢は「役としてのたたずまい…本当にその場に役の人間が存在しているというか。『普段のこの人の日常はこれなんだ』という説得力がすさまじくて、すごかったです」とコメント。
それを受けて、役所は「立派な息子ですよね。お父さんのことをこんなに褒めてくれて」と笑顔を見せ、「吉沢くんは撮影中も自然にシーンに入ってきて、自然にそこに存在してくれる。誠治役としては彼の存在感が体の中に入ってきたように思います」と振り返った。
一緒にろくろを回すシーンもあるというが、役所は「僕は結構時間をかけて苦労して練習したんです。吉沢くんは大河ドラマであまり練習できなかったんですけど、結構達者にやるので、おかしいな…何でそんなにできるんだ?って話をしました」と回顧。
吉沢は笑いながら「大変でした。少ない時間ではあったんですけど、先生にもすごくいろいろ教えてもらいながら頑張ってやりました」と口にしていた。
◆取材・文=山田果奈映