市原隼人、台湾ドラマ「商魂」に出演決定 完全なヒール役を演じるも闇の深さに「食事が喉を通らなかった」

2022/12/12 18:00 配信

ドラマ 速報

台湾オリジナルドラマ「商魂 TRADE WAR」に出演する市原隼人※提供画像

2023年秋に台湾で放送されるオリジナルドラマ「商魂 TRADE WAR」に、俳優の市原隼人が出演することが12月12日(月)に台湾で行われた同作の制作発表会見にて発表された。本作は、台湾史上最も深刻なインフレ時代といわれた1950年代を舞台に、当時台湾で重要な物資であったセメントを加工する会社をのちに台湾を代表する会社へと発展させた実業家・林燈(リン・ドン)の実話をもとにした完全オリジナルドラマである。セメント会社の経営権をめぐる台湾経済界の権力争いを、人間模様や愛憎劇を交えた本作は、台湾での放送開始に合わせ、日本でも同時期に配信コンテンツを通じて視聴開始を予定している。

市原隼人演じる、武田遼平部分のあらすじ


市原は第二次世界大戦後まもなくして起きた、政権交代と激動の時代を前にした台湾商人たちに交じり、数々の劣勢のなか、あらゆる手段を使って台湾の経済界で爪痕を残そうとする台湾在留の日本人・武田遼平を演じる。日本の貧困家庭に生まれた武田遼平は「人間はもともと利己的なもので、利己的にならぬ事を他人に望んではならない」という人生観を持つようになった。低学歴を卑下し人を信用せず、上に上り詰めないと他人から見捨てられると考え、強く成功を望むことで大きな野心を抱くようになり、日本専売公社で職に就いた後、台湾へ出向することとなる。

武田が台湾に到着した頃、日本政府は積極的に台湾のインフラを構築しており、台湾はますます栄えていた。武田は新竹県のタバコ専売局の販売統括人に任命され、新竹県に赴く。この職で初めて全てを牛耳る事ができると感じられる地位に就いた。全ての人間が彼の掌握しているタバコの販売権を獲得する為、彼に頭を下げ機嫌をとる。武田は新竹県の盛衰を一手に握っており、その状況を心から楽しみ、今後決して日本には戻らないと心に決める。

日本の敗戦を受け、強制的に帰国させられる羽目に…


当時、武田に高く評価されタバコ事業で大きな富を築いていた、黄(ホァン)家。武田は度々、黄(ホァン)家に訪れる機会の中で、黄明珠(ホァン・ミンジュウ/ 演:アマンダ・チョウ)に目に留め、関係を持つようになる。その後、日本の敗戦を受け、日本人は全員強制的に帰国させられる事になり、武田が台湾で築いた名声は、あっという間に消えてなくなった。武田はまたも裏切られたと感じ、彼を見捨てた社会に激しい怒りを抱く。

しかし、彼にとって台湾で過ごした時間は彼の一生において最も輝かしい時間であり、日本社会に戻れば、彼は何者でもない「ただの人」になってしまうと感じ、台湾の在留身分証明書を手に入れようと画策し、黄明珠(ホァン・ミンジュウ)を利用する。身分証明書をうまく手に入れた後、彼は中華セメント企業の職を得た。

武田はセメントの在庫管理の権限を手に入れ、従業員の心を掌握し、また昔のように金と権力を手に入れることができた。そんな中、武田にとって邪魔な存在になる主人公・林燈(リンドン/演:フー・モンボー)が現れる。そして、生き残り成り上がる手段として、そして自分の性欲を満たす為だけに利用した黄明珠(ホァン・ミンジュウ)とその夫でもあり、黄宏達(ホァン・ホンダー/演:レゴ・リー)との愛憎うずまく関係も絡みだす。知恵、人脈、欲望、金を利用しながら、この権力闘争ゲームの中で勝ち残り、全てを求めていく…。