「この作品の映像化は無謀だろ…」原作を読んでの率直な感想がこれでした。と同時に、性描写の表現の限界にチャレンジしたいと思う自分もいました。地上波で流せるギリギリを攻めますので、衝撃のエロエモ作品を楽しみにお待ちいただけたらと思います。
矢内プロデューサーから執筆の依頼をもらったとき、「これ、マジで実写化するんですか?」と思わず聞いてしまいました(笑)。それぐらい過激な描写が多く、どうやって脚本にしていけばいいのか…と頭を抱えつつ、秒速で引き受けました。だって、こんなオンリーワンなストーリー、他にはありませんから。これは書きがいがあるな、と。
ドラマ版は、ムラタ先生の最高過ぎる原作の展開・面白さを最大限お借りしつつ、より犬田光、水瀬優、宇宙美空の恋愛模様にフューチャーしたストーリーになっています。もちろん「魔法のステッキ」など、原作の爆笑ポイントは盛り盛りだくさんで、脚本打ち合わせでこんなに「アホだなぁ」と爆笑したのは、初めてかもしれません。いやぁ、楽しかった。
ただ、「アカイリンゴ」の脚本を書いた弊害が一つあって、キーボードで「成功」と打とうとすると「性行為」という言葉が真っ先に出てきてしまいます。まぁ、成功者を描いたドラマの依頼、来ないからいっか。
「アカイリンゴ」は、作者自身が映像化はあり得ないと思いながら描いていた作品なので、ドラマ化の一報を聞いたときは冷静に理解できるまでに4日かかりました。テレビで「性行為」という言葉はまだタブーにはなってないんだっけ…?と思うくらい世界はすごいスピードで価値観が変わっていっております。まだこの作品を実写化できる時代であったことに感謝し、放送を楽しみにしております!
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