俳優の賀来賢人が1月18日、都内で開催された映画「金の国 水の国」の公開直前イベントに、共演の浜辺美波と共に出席。同イベントに参加した学生から寄せられた、悩みや質問に答えた。
商業国家で水以外なんでも手に入る「金の国」の、誰からも相手にされないおっとり王女サーラ(浜辺)と、豊かな水と緑に恵まれる「水の国」の、貧しくも家族思いの建築士ナランバヤル(賀来)は、100年断絶している敵国同士の身でありながら、国の思惑に巻き込まれ“偽りの夫婦”を演じることに。お互いの想いを胸に秘めながら、真実を言い出せない不器用な2人の”優しいうそ”は、国の未来をも変えていく。
今回のアフレコについて、賀来は「声優をやるのはこれで3回目で、経験値があまりない状態だからどうしていいかわからなかったんです。そんな状況で出来ることは、監督さんのディレクションについていくことだなと思ったので、とにかく一生懸命やりました」と回顧。
続けて、成長できたと思うことを聞かれると「映像を見た時に、自分の声ではあるがキャラクターを客観的に見られたっていう実感がある作品なので、声優としてちょっとは成長できたんじゃないかなって思いはあります」と述べた。また声優に挑戦したいか問われると「機会があればもちろんです!」と意欲を見せた。
同イベントは、参加者を学生に限定して開催。浜辺と賀来に対する質問や、応援してほしいことを参加した学生から募り、これに答えるコーナーを実施した。「夢を目指すも、数多くある課題に心を打ちのめされそうになっているので、激励してほしい」と求められた賀来は「やりたいことが明確にあって、夢に突き進んでいること自体がすばらしいです。だから大丈夫です。『大丈夫』って思えば絶対に大丈夫なんです。言霊ってありますからね」とメッセージを送った。
「就職活動で自分をアピールできるか不安なので、オーディションを受ける際に大事にしていたことを教えてほしい」という質問には、「カッコつけたり、すごく見せたり、逆にスカしてみたり、いろいろな方法を試しました。だけど、あまりいい反応を得られなかったんです。そこで、結局『合うか合わないか。適材適所だな』って気づきました。だから、面接に落ちようが受かろうが、人生の通過点にすぎないから一喜一憂せずに、その時その時を生きてほしいです」と呼び掛けた。
さらに「やりたいことがなく、将来に不安を抱いている。経験抱負なお二人からお言葉をいただきたい」という悩みには、「僕はやりたいことを見つけるために大学に通ったんですけど、見つからなかったです。その時から今の仕事をやっていたので、不安定な役者をやるか、大学を卒業して就職活動するか進路にすごく悩みましたが、僕はワクワクする方を選びました。自分がワクワクするかもっていうものがあると思うので、とりあえず体感してみることから始めてみるのがいいんじゃないでしょうか」とアドバイスをしていた。
◆取材・文=大野代樹