コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、お人好しすぎる悪魔が主人公の漫画『あくまちゃん』をピックアップ。
作者のなるあすくさんが1月15日に本作をTwitterに投稿したところ、2.1万以上の「いいね」が寄せられ反響を呼んだ。この記事では、なるあすくさんにインタビューを行い、創作の背景やこだわりについてを語ってもらった。
三つの願いごとを叶える代わりに、その人の魂をもらおうと企む悪魔の“あくまちゃん”。しかし、住民たちの願い事は玄関のゴミ出しやコンビニでの買い物、料理の手伝いなど簡単なものばかり。「そんなことに使っちゃいけません」といつもタダで願いごとを叶えてしまうあくまちゃんは、その優しい性格からなかなか人間の魂をもらえずにいた。
ある日、そんな状況を見ていたあくまちゃんの上司にこれまで全部タダで願いを叶えていることを問い沙汰され、恐る恐る白状するあくまちゃん。怒られるかと思いきや、「その気持ちわかるわぁ…許す!」と意外にもあくまちゃんの気持ちに共感し納得してくれる、とても理解のある上司なのだった。
悪魔でありながらも優しくて“お人好しすぎる”性格のあくまちゃんと、自由奔放な住民たちとのほっこりするやりとりが描かれた本作。Twitter上では「癒されました」「めちゃくちゃかわいい!」「尊い」「すべてが平和な世界」「こういうの求めてた」「ものすごく健気で良い子」「あくまちゃんはてんしちゃん」などのコメントが集まった。さらに、あくまちゃんの理解ある上司に対しては「神上司」「上司理解力ありすぎ」「ホワイト企業の鏡」「理解ある上司からのお仕置き、気になる」など“上司”としての対応に羨む声も多く寄せられ、反響を呼んでいる。
――『あくまちゃん』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
人間の魂をもらうことが目的なはずの「あくま」が、イイ人で性格がよかったら面白いかなと思い描いてみました。(人ではなかったですね(笑)。)
――“タダで願いを叶えてしまう悪魔”という設定や、あくまちゃんと上司、それぞれのキャラクターはどのように生み出されたのでしょうか?
世の中うまくいかないことや、大変なことが多く「あくまちゃん」も何かと思うようにいかないことばかりですが、読んでくださった方がそういう部分を共感いただけたり、うまくいかなくても、それを受け止めて理解してくれる人がいたら、きっと安心できるだろうなぁと思い、それぞれのキャラを考えてみました。
――本作では、老若男女からの願い事を叶えながらも、どうしても魂を奪えない“お人好し”なあくまちゃんが魅力的です。なるあすくさんにとって本作を作画する上でこだわった点はありますか?
ありがとうございます。悪魔という題材にも関わらずふんわりした印象になるよう作画してみました。
――本作の中で、なるあすくさんが特に思い入れのあるシーンやセリフがあれば、教えてください。
おばあちゃんが魂を差し出そうとするシーンです。おばあちゃんはあくまちゃんが良い子だから「なにかしてあげたい」、そんなおばあちゃんの優しさにあくまちゃんも「受け取るわけにはいかない」と、そんな互いの思いやれる姿を読んだ方々から「よかった」と言ってもらえたのは大変うれしかったです。
――なるあすくさんは本作以外にも、『不破さんと地味野くん』や『死神の女の子』シリーズなど恋愛をテーマにした創作漫画を多く描かれていますが、漫画創作全般においてのこだわりや特に意識していることはありますか?
基本的にどの作品もハッピーエンドで終わることです。自分の作品を読んでくださる皆さまから時々「今は色々殺伐としている作品が多い中で、こういう作品がうれしい」というコメントと共にフォローしてくださる方も多く、ハッピーエンドで安心してもらえるのは本当に嬉しいと思いました。
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
いつも本当にありがとうございます…!昨年は打ち切りなどにあって自信を失いかけましたが、毎日漫画を載せるようになってから、気が付けば1万くらいだったツイッターフォロワーさん達が数か月で6万以上にもなっていて、その皆さんからの嬉しいコメントなどいただき本当に励みになっております。これからも頑張ってまいりますので、よかったら今後も応援していただけたら嬉しいです。
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