土曜ドラマ「探偵ロマンス」(毎週土曜夜10:00-10:50、NHK総合)に出演中の泉澤祐希より、インタビューコメントが到着。出演決定時の気持ちや演じていて印象的だったシーンなどについて明かした。
泉澤が演じるのは、太郎(濱田岳)が鳥羽の造船所時代に出会った友人・郷田初之助。太郎を追って上京し、下宿先に押しかけて来た居候で、押し入れの寝床が気に入っている。病弱で、生家は貧しかったため、読み書きが出来ないと言う役どころだ。
ーー「探偵ロマンス」に出演することが決まったときのお気持ちは?
最初に制作統括の櫻井賢さんからお話をいただいたときには、大まかなあらすじと「こんな役です」という説明だけで台本がまだなかったんです。詳しい内容はわからなかったけど、このチームならすごくいいものができそうだなと思い、「やります!」とお返事しました。たしか衣裳合わせの頃に2話ぐらいまでの準備稿があって、その後3話、4話と読み進めていったので自分がこんなことになるとは思っていませんでした。まさか初之助が後工田さんにピストルを向けるだなんて、びっくりです(笑)。
ーー脚本やご自身の役柄についての印象、演じていて印象的だったシーンなどを教えて下さい。
改めて脚本を読んでも、やっぱりすごく面白いですね。初之助は大変な役どころですが、物語を知った上でもぜひやりたいキャラクターだと思いました。読み書きもほとんどできないし、吹き込まれたことをすごく信じてしまう真っ白な青年で、色付けされてない人物。純粋ゆえに、闇落ちしてしまうんです。めちゃくちゃやりがいのあるキャラクターですが、役者としての力量が試されている感覚もあります。久々の「重たい」役というか、自分の中でちゃんと落とし込まないとできない役でした。闇落ち加減がすごいんで(笑)。
役作りには、制作チームからの「どこか悲しみを背負っている感じに」というリクエストを取り入れています。ほとんどのシーンはそのときの感情と雰囲気でやっていますが、闇落ちまでの初之助のあり方はディレクターと話し合いました。闇落ちしてからニコニコしだす方がおもしろいと思ったので、それまでの太郎や隆子ちゃんといるシーンでは悲しみがありつつも、それを見せないように笑っている初之助にとどめています。逆に初之助だけのシーンでは、悲しみがちょっとだけにじみ出るように意識しています。どこに行ったらいいんだろう? とか、誰か助けてくれないかな? という思いを持ちながらやっていました。その演じ分けが難しかったですね。
ーー収録に参加されてみて、共演者の皆様の印象、現場の雰囲気はいかがですか?
現場は濱田岳さんとスタッフさんのおかげですごくいい雰囲気です。居心地が良くて、やりやすかったですね。役柄的に重たい部分は若干ありますが、比較的楽しんでやっています。濱田岳さんとの共演は今回が初めてなんですけど、めちゃくちゃ良い方です。すごくフランクに話しかけてくださるし、一緒にお酒が飲めたらよかったなあって思います。その時間がなくて残念でした。
また作り込まれたセットにもすごく助けられてますね。4話で出てくる倉庫みたいな場所の雰囲気がすごかったです。うわ〜! 悪のアジト! みたいな(笑)。そういうセットも僕ら役者の感情をあげてくれています。