コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回ピックアップするのは、まるいがんもさんの『こだわり』だ。本作はカップラーメンに対するこだわりを描いた1ページ漫画。つい共感してしまう描写が多い作品だが、作者のまるいがんもさんに創作の背景について伺った。
次々と炸裂する“カップラーメンのこだわり”に共感の声
物語は2人の男性がジャンケンをする場面から始まる。負けた側は勝った側の指示で“ベーシックな醤油のカップラーメンと昆布のおにぎり”を買ってくることに。帰宅後、カップラーメンを食べる準備をする中、ジャンケンに勝った側の男性による“カップラーメンに対するこだわり”がいくつも炸裂する。
ジャンケンで負けた男性が「新しくなんかすっごい高いのあったよ」「ほぼカップ麺じゃないやつ」と話すと、相方は「それはなんか違う気がすんだよな~」とニュータイプのカップ麺を否定。さらに「カップ麺はカップ麺としておいしさを追及すべき」「本物に近づけなくていいと思う派」と持論を展開する。
ほかにも“お湯を入れてから置いておく時間は2分30秒”というこだわりも明かしている。一般的なカップラーメンの待ち時間は3分であることが多いが、彼は“硬めの方がうまいから”という理由で少し早めに食べ始めるようだ。彼の“カップラーメンのこだわり”を聞いた友人は、どこかトゲがあるような本音を語っていく…。
“カップラーメンを食べる”という日常の1コマを切り取った同作。かなり細かいこだわりだが、読者からは「私のことだと思った」といった共感の声が寄せられた。
作者・まるいがんもさんインタビュー「こだわりが強いと友達の立場だったら面倒なときもあるかも」
――『こだわり』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
これを描いた時はお昼にカップ麺とおにぎりを選んでいて常に新しい商品がいっぱい出てるなぁ、と思った日の夜だったと記憶しています。
カップ麺は子どもの頃から硬めの方が好きだったので、1分くらいでいったん混ぜて、2分〜2分半くらいで食べてました。大人になった今でも早めに食べてしまいます。柔らかい麺より硬い麺の方が好きなんだと思います。
カップ麺は1番ベーシック(?)な日清のカップヌードル醤油味がなんだかんだでやっぱり1番おいしく感じていて結局それを選んでしまいます。おにぎりも同様に子どもの頃から母がよく握ってくれた昆布のおにぎりが1番好きなので迷わないです。
というわけで基本的にカップ麺は日清カップヌードルの醤油、おにぎりは昆布というのが僕の中で定着していて、コンビニでお昼を買うときはそうなっちゃうことが多いです。
――「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
特にないのですが、強いていうならこだわりが強いと友達の立場だったら面倒なときもあるかもな…とは自分で思ったことはあります。もちろんその商品がなかったりした時に、それ以外は食べないから!みたいなことはないです。こだわりも自分の中だけで完結するのであれば全然いいのですが、人に押し付けるとそれは違うと思うので…。
――他の作品も拝見させていただきましたが、日常を切り取った漫画が多く、あるあるだったり、面白系など幅広い展開で読み応えがあります。創作するにあたってアイデアの出し方や物語を組み立てる際に意識していることを教えてください。
アイデアは自然に思いつく時があればかなりラッキーですね。大体はいろいろと過去を思い出したり、テーマを決めてマインドマップみたいなやり方でなんとか捻り出すこともあったりと様々です。
ただ僕は物事を非常に忘れやすいので、思いついたらすぐその場でスマホにメモするようにします。歩いてる時はわざわざ止まってメモしたり。
組み立てる際に意識してるのは、あまり上手くできてはいないのですが、感情を盛り込むことでしょうか。何か出来事があって、それで自分はどう思ったか(1pマンガだったらだいたいこれがオチになります)。ここの感情をもっと意識して上手く描けるようになりたいです。
――作中では「カップ麺を作る際のこだわり」が描かれていましたが、ほかにも“周りと違うこだわり”があれば、ぜひ教えてください。
実際は細かいことがいっぱいありそうなのですがパッと思い出せるとこでいうと、「手帳はフランクリンプランナーでないといけない」「基本的に午前中は来客などのアポイントを入れない」「家で食べるとんかつはお好みソースとマヨネーズを混ぜたソース」「うどんは冷たいうどんしか食べない」といったところでしょうか。
「フランクリンプランナー」はもう10年以上使っていて色んな手帳を試した結果、これが自分には一番合ってるので今後も変わらず使うと思います。
午前中はやはり集中してガーッと仕事こなせるので、来客や打ち合わせなどはできる範囲で午後に調整したりします。
とんかつは邪道かもしれませんが、これが1番好きです。お店で食べる時はマヨネーズあれば頼んでとんかつソースとマヨネーズどっちもかけてしまいます。マヨネーズがなければそのまま食べます。
うどんは冷たいぶっかけうどんや醤油うどんが単純にコシが強く感じられて僕は好きです。あたたかいのが食べたい時はうどんでなく蕎麦を食べますね。
――今後の展望や目標をお教えください。
今後はツイッターで自主連載のマンガを描いていくこと。あとは縦スクロールのマンガも作画ではなく、ネームやプロットの役割で挑戦していこうと思っています。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
とにかく読んでいただきありがとうございます。今後とも頑張っていきます。