――物語のキーパーソンを演じる香里奈さんのキャスティング理由や、魅力的だと感じる部分を教えてください。
第1話から謎の人物として登場し、(直木が)約束をしていたけど会えなかったという役どころなので、事件の鍵もにぎっているという。でも、全部しゃべっちゃうと5分でドラマが終わっちゃうので、ずっとしゃべっちゃいけない…すごく難しい役ですよね。
だからこそ演技力もそうですし、みんなが見たくなる人じゃないとだめだなと思っていて。「恋つづ」(※「恋はつづくよどこまでも」(2020年、TBS系))の時もすごく頼りになりましたし、圧倒的に華がある方なので、香里奈さんにお願いしました。
印象的なシーンは、第6話で車に乗せられる直前の悠依を見て少し笑う場面ですね。はっきりとどちらかに振っちゃいけない役なので、ずっと謎のまま、先の台本もないまま演じてくださっているので、申し訳ないのですが…あの笑顔はいいなと思いました。
――何とも言えない莉桜の表情がとても印象的です。
本当は誰かに話したいんだけれども、危険を感じて潜伏せざるを得なくて、勝(春風亭昇太)さんの家を出てから名前も隠してきた莉桜の心がほどける瞬間をイメージしていただきました。具体的なイメージでいうと、映画「天城越え」(1983年)で連れ去られる田中裕子さんみたいな感じだったのですが、本当にそういう顔だったので“すごいな!”と。
――メインキャスト3人のお芝居はどれも引き込まれるものばかりですが、特に印象的な表情などがあれば教えてください。
井上さんは第4話の「絶対に許さない!」と感情をあらわにするシーンです。泣くとか、叫ぶとかではないのに、気持ちが伝わってくるなと感じました。最終回の井上さんは絶対にすごいと思うので、楽しみにして下さい。
佐藤さんは「やっぱ俺死んでたわ」と話すシーン、そして第7話で襲われた悠依を守ってくれた譲に対して「ありがとう」と言うシーンの表情ですね。
佐藤さん、「恋つづ」をやっていた時はキャラクターが強めだったので、お芝居も合わせていただいていたと思うんです。でも、今回は幽霊なのですが意外とリアル思考と言いますか、“本当に死んだらどうする?”と考えながら演じてくださっているその表情が、弱気というか…何でもできるはずなのに、何もできない感じが新しいなと思って見ています。
第6話の「とにかく悠依には笑っていてほしい、それだけ」と話す顔も見たことなかったので…“弱い顔”が印象的ですね。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)