4月3日(月)、神木隆之介主演の連続テレビ小説「らんまん」(毎週月~金曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか)が放送スタートする。
同作は高知県出身の植物学者・牧野富太郎の人生をモデルとしたオリジナルストーリー。幕末から明治、そして激動の大正・昭和を舞台に、植物学者・槙野万太郎(神木)が植物学の道を情熱的に突き進んでゆくさまを描く。
今回は万太郎の妻・寿恵子を演じる浜辺美波にインタビュー。同作への印象や演じる寿恵子の役どころなどについて聞いた。
全ての巡り合わせに恵まれた「らんまん」への出演
ーー「らんまん」に出演が決まった際のご感想はいかがでしたか?
昔から祖父母や両親に「連続テレビ小説に出演したら見るのにな」と言われていました。祖父母が年齢を重ねてきていたり、コロナ禍で帰省ができなかったりして何かできないかと思っていた時期に今回のお話をいただき、とてもうれしかったです。
私はお花も大好きだったので、全ての巡り合わせに恵まれているなと思い、手が震えるような感覚がありました。うれしさや楽しみな気持ちが込み上げて、出演が決まった日の夜は眠れなかったです。
ーー連続テレビ小説へのご出演は2015年の「まれ」以来、約8年ぶりですね。
「まれ」の時は撮影中の記憶が全くないくらい、自分のことだけで精一杯でした。当時と比較すると、視野を広く持てる余裕が出てきたり、自分のペースで撮影に向かっていくルーティンのようなものもできてきたりしているかなと思うので、今回は子役の子が来たときに、何かいい思い出として残るよう努めたいと思っています。
ーー「らんまん」の脚本を読まれてのご感想をお願いいたします。
第1週では万太郎の無邪気な様子やお母さんとの思い出が描かれているのですが、脚本を読ませていただいた時、ちょっと泣いてしまったくらいに心を持って行かれました。そのくらい、長田育恵さんの脚本には万太郎さんの愛すべき人間性が表現されていて、引き込まれるような魅力があると思います。
長田さんはお会いした時、言葉遣いにも配慮や愛がこもっている、本当に信頼ができる方だという印象だったので。そんな長田さんのお人柄が存分に詰まった、あたたかくハッピーになる話だと思いました。
演じる寿恵子は“強さ”が魅力
ーー浜辺さんの思う寿恵子の魅力を教えてください。
総じて言うと、“強さ”だと思います。苦労をすることもありながらも、楽しみながら万太郎を支えていたと思うんです。そういう余裕があり、いろんな苦難を乗り越えていく工夫ができるという強さがあります。
脚本ではどうなるかわからないのですが、史実では牧野さんが植物採集に出かけて会えなかったり、リヤカーいっぱいに採取した植物を詰めて運んで何度も引越しをしたりしているんです。本当に大変だったとは思うのですが、支え続けて幸せだったのではないかと。自分の道を貫いたからこその幸せを感じることができる人だと思います。
ーー寿恵子とご自身の共通点や共感したポイントは?
最初に台本を読んだときから、少し現代的な性格をしている寿恵子は共感も応援もできる存在でした。自分で道を選び、後悔することなく楽しみながら力強く歩いていく姿がかっこいいと思っています。
私も、他の人の意見も聞きながらも、最終ジャッジは自分で行うのがいいと思っているので、とても共感できますし、見てくださっている方にも、「応援したい」と思ってもらえるような人柄だと思います。
ーー寿恵子を演じる上で心がけていることを教えてください。
寿恵子は17歳頃に万太郎と出会ってからだんだんと奥さんになっていく段階を踏んでいくのですが、最初は現代の17歳のように、ちょっと幼さもまだ残っている女性として演じています。
そこから、戦略的な結婚が多い時代に万太郎との結婚を自分で決めてたくましく芯の通った女性になっていくという、寿恵子自身の成長の過程を作れたらいいなと思っています。
・スタイリスト:瀬川結美子
・衣装クレジット:フラマー/アネンサール MANA/CONCORDIA