草なぎ剛が主演を務めるドラマ「罠の戦争」(毎週月曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)の第10話が3月20日に放送された。権力とはこうも人を変えてしまうのか。復讐される側になった鷲津(草なぎ)が、ついにその人物を知る展開に。8度目のTwitter世界トレンド1位を獲得する反響となった。(以下、ネタバレがあります)
さらなる権力を求める鷲津
本作は、草なぎが主演を務めてきた「銭の戦争」(2015年)、「嘘の戦争」(2017年)に続く“戦争シリーズ”の第3弾。草なぎにとって6年ぶりのドラマ主演となる。
議員秘書だった鷲津亨(草なぎ)は、愛する息子・泰生(白鳥晴都)が重傷を負うが、議員の“先生”からその事件のもみ消し指示を突き付けられる。仕事のために自分を殺し、我慢を重ねてきた鷲津の中で何かが大きく変わり始め、真相を明かすべく自ら代議士に。知略を尽くして鮮やかな“罠”を仕掛けていくリベンジエンターテインメントだ。
鷲津の妻・可南子を井川遥、私設秘書・蛯沢眞人を杉野遥亮、第二秘書・蛍原梨恵を小野花梨、政策秘書・貝沼永太を坂口涼太郎が演じる。
内閣総理大臣補佐官にまで抜てきされた鷲津だが、次々と怪文書が出回る。元幹事長の鶴巻(岸部一徳)の仕業だとにらむ鷲津に、総理の竜崎(高橋克典)は副大臣のポストをちらつかせた。
鷲津への鶴巻の言葉が重く響く…
鷲津は鶴巻を追い込むことに躍起になるあまり、大切な陳情への対応など本来の職務をおろそかにするように。その変貌ぶりに、事務所の面々、そして可南子も複雑な思いを抱いた。
だが鷲津は突き進み、竜崎に鶴巻の不正の証拠をリークする代わりに「私に力をいただけませんか」と持ち掛けた。今の補佐官では「救える相手も限られる」と言う鷲津だったが、竜崎はそんな“駆け引き”をするようになったことに不快感を抱いた。
そこで竜崎は煙たがっていた鶴巻と結託。鶴巻は体調悪化を理由に政界引退を発表するが、不正が暴かれない事で影響力を残した。一方、竜崎にとっては鶴巻の最大の弱点を握ったことで同等の立場となり、秩序を保つためにも影響力を残しておいた方がよいと踏んだのだった。
鷲津を呼び出した鶴巻は、「この国の人間は、気分でしか政治を考えない。不満を言うだけ。あとは国がなんとかしてくれると思ってる。不満がたまりすぎてガス抜きが必要になったら、総理を変えてやる。それで意見が通ったと満足するわけだ」と自身が政治を守ってきたのだと主張した。
さらに鶴巻は、権力にしがみつくのは鷲津も同じと言い放ち、「気持ちいいだろ、力を使って誰かを救うのって」と。「誰かのために善を成す。でも、そのためにはもっと力が必要になる。いくつかの善を重ねるうちに、いつかそれが悪と呼ばれるようになる」。
ハッとさせられる鶴巻の言葉の数々だった。
TCエンタテインメント