3月24日(金)夜10時より、NHK総合にてドラマ「生理のおじさんとその娘」が放送される。原田泰造演じる主人公・幸男は生理用品メーカーの広報マン。ある日投稿した生理への理解を訴える動画がバズり、「生理のおじさん」として有名になる。一方で高校生の娘・花はそんな父親を疎ましく思い、ある事件から2人は衝突し…というホームドラマだ。花を演じるのは、「Seventeen」モデルとしても活躍し、地上波ドラマへの出演は本作が初となる上坂樹里。今回、上坂にインタビューを行い、ドラマの撮影秘話や女優として目指すところなどを聞いた。あわせて撮りおろしカット多数のスペシャルギャラリーも公開中だ。
生理についてコミカルに明るく描かれている
――本作の脚本を読んだときの感想を教えてください。
テーマが「生理」ということは先に聞いていて、最初は少し難しい内容になるのかと思っていたのですが、脚本を読んで、生理についてこんなにコミカルに明るく描かれているんだと驚きました。読んでいてとにかく面白かったので、色々な方が楽しめるドラマだと思います。
――花という役を演じる上で、難しかったところは?
花は家の中ではあまり自分の思ったことを口に出さないけど、顔には出てしまうタイプ。表情だけで感情を伝えることを意識してお芝居したのが難しかったです。
たとえば花と弟の嵐(齋藤潤)が朝ごはんを食べていて、お父さんは仕事の準備をしている何気ない日常のシーン。お父さんがずっと喋っていて、弟はそれに反応しているけど、花は黙っている。でも無視してるわけじゃなくて、話の内容は聞きながら呆れているというのが伝わるように工夫しました。
――では、楽しかったところは?
花は家では冷たいんですけど、学校のシーンでは片思いしている相手にデレデレしたりするギャップもあって、それを演じるのが楽しかったです。
――花が言葉には出さないけど顔に出てしまうキャラクターというのは、監督から設定の指示があったのでしょうか?
撮影中、セリフのないシーンで監督から、表情豊かにやってみようというアドバイスを頂いたり、私からも色々と相談させていただいたりしながら作り上げていきました。
お互いの考えを否定しないで尊重し合える関係が大事
――今作が地上波ドラマ初出演になりますが、出演してみての感想を教えてください。
地上波のドラマで自分がお芝居しているところを見れることに、今からすごくワクワクしています。現場では、自分のセリフでいっぱいいっぱいにならずに、相手のお芝居をよく見て感じるように心がけました。
――今回の出演を通じて、ご自身が成長したなと思うところは?
今までは、台本を見て自分のセリフがないところは何も意識せずに、「ここは喋らないんだ」と思って終わっていたのですが、「どうして黙ってるんだろう」「このときは何を思ってるんだろう」みたいに、一歩奥まで自分の中で想像を膨らませるようになりました。役としても今回見守っている場面が多かったこともあって、そこを少し意識できるようになったと思います。
――「生理のおじさんとその娘」は、「生理」というテーマを描きつつ、生理のある人とない人、異なる人間が分かり合う難しさも描いていると思います。上坂さんは本作からどんなことを感じましたか?
人それぞれ違う意見を持っているのは当たり前だと思うし、それをひとつにしなくてもいいと思うんですが、お互いの考えを否定しないで尊重し合える関係が大事なんじゃないかと思いました。
――自分と違う意見の人を尊重することって、大事だけど難しいですよね。
自分を正当化しすぎると、周りが見えなくなっちゃう。自分の意見を持つことはもちろん大事ですが、周りの人がいて初めて自分の意見を持てると思うので、相手の意見をちゃんと聞いてそれを受け入れること、自分とは違う相手についてもちゃんと考えることが大切だと思います。