役によって「自分でも気付けなかった自分に気付くことができる」
──藤原さんご自身としては、今作を経て俳優としてどのような成長をしたいと思っていますか?
どうだろう……わからないですね。とにかく今はがむしゃらにやっているので、終わったときにどんな気持ちになるのかが楽しみです。
──藤原さんは、舞台にも映像作品にも出演されていますが、舞台ならではの面白さはどのようなところに感じていますか?
舞台はお客さんの反応もあるし、生感がすごく面白いです。あとは映像だと撮影順がバラバラだったりして気持ちの作り方が難しいのですが、舞台は順番通りに進んでいくので。だからといって簡単ではないですが、気持ちが最初からつながっているので映像よりは演じやすくて楽しいです。今回も、稽古からすでに楽しいので、毎公演楽しむことを忘れずにやっていきたいなと思います。
──そもそもお芝居というものの面白さについてはどのように感じていますか?
普段の自分とは違う人になれるのが楽しいし、それによって自分でも気付けなかった自分に気付くことができるのが一番の面白さですね。あとはTHE RAMPAGEだとパフォーマーなので、声を発さない。役者をやらないと声を出せないんですよ(笑)。だから声を出せるというのも楽しみの1つだったりします。
──「普段とは違う人を演じることで、自分でも気付けなかった自分に気付くことができる」とおっしゃいましたが、これまでお芝居をやってきた中で気付いた、知らなかった自分はいますか?
最初に出た舞台『あたっくNo.1』で演じたのが、今回の五十嵐総司と同じような、めちゃくちゃ元気な役だったんです。それまでの僕はグループ内でもあまりしゃべらないクールなキャラだったんですけど、舞台で元気な役をやったことで自分の殻が破れた感じがして。別に普段が我慢しているとかそういうことではないですけど、元気なキャラを楽しめている自分がいたというのは発見でしたね。
──舞台『あたっくNo.1』は、藤原さんにとって俳優デビュー作でもありましたが、最初からお芝居は楽しめていましたか?
はい、楽しかったです。舞台だったからというのもあると思いますけど。初めてが映像だったら楽しめなかったかも。舞台は稽古を1ヶ月くらいやるし、本番ではお客さんの反応もあるので。そういう意味では、舞台は最初から楽しかったですけど、初めて映像作品に出たときは全然できなくて結構苦戦しました。
俳優業が、アーティストとしてのパフォーマンスの向上にもつながる
──俳優業は、今後もやっていきたい?
もちろん!やっていきたいです。
──今後、出演してみたい作品や演じてみたい役柄はありますか?
アクション映画に出たいですね。「ジョン・ウィック」みたいなやつ。
──やっぱりアクションは演じていて楽しいんでしょうか?
楽しいですね。舞台でやるのも楽しいし、映像だと完成したものを見るのが楽しくて。ハイローがそうだったので。うん、アクション映画はやりたいですね。
──THE RAMPAGEのパフォーマーであり、俳優でもありますが、表現者としての理想像はありますか?
本業はパフォーマーですし、一番自信があるのはダンス。今はダンサー全体のレベルもどんどん上がってきて、ダンサーも注目されているときなので、アーティストだからってスキルを落とすわけにはいかないし、ダンスのレベルアップは常にしていきたいです。並行して役者をすることによって、パフォーマンスの向上にもつながってくると思うし、役者ももう1つの武器にできるように自信をつけていきたいです。
──では、最後に演劇作品『カストルとポルックス』を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
今回の舞台は、誰が見ても楽しんでいただける作品だと思いますし、絶対に皆さんの心に刺さると思います。がむしゃらに頑張る総司や、そのほかのキャラクターを見て、少しでも「自分も頑張ろう」とか「前を向いて歩こう」と思ってもらえたらうれしいですし、そう思っていただけるように、チーム全員、全力で役を生きますので、ぜひ……いや、絶対に、見に来てください!
■取材・文/小林千絵
撮影/曽我美芽
ヘア&メイク/oya(KIND)
スタイリスト/村留利弘(Yolken)
衣装協力/meagratia
『カストルとポルックス』
公演情報2023年3月24日(金)〜4月2日(日)
東京・品川プリンスホテル ステラボール
配信情報
「シアターコンプレックス」にて初日3月24日(金)18時公演、
千秋楽4月2日(日)13時・18時公演を独占ライブ配信
https://theater-complex.jp/
rhythm zone
発売日: 2023/02/22