コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回はTwitterやInstagramなどで話題になっている、娘さん(うーちゃん)との日常を描く土井中しおこさんのエッセイマンガをご紹介する。2万のいいねを獲得して5000リツイートされた作品『車内に子どもを置き去りしそうになった話』は、しおこさんが実際に経験したヒヤっとするできごとをマンガ化したもの。普段はメディア掲載をしていないしおこさんだが、今回のヒヤリハットを共有したいということで、掲載の許可をいただいた。
運転中はただでさえ頭を使うもの… ボーっとした運転に大反省
2020年に生まれた最愛の娘・うーちゃんや、旦那さんとのエッセイマンガを描くしおこさん。自身も仕事をしているため、朝の通勤前に子どもを保育園に預けていくのがルーティンになっている。
しかし9月末のある朝、「今日の企画会議ヤバい~」と仕事の段取りを頭に浮かべながら運転していたところで事件が。もんもんと考えごとを続けていたせいで、普段右折する保育園への道を直進してしまう。
それから20分ほど運転を続け、もうすぐ会社に到着するというところで「保育園行った…?」と我に返るしおこさん。バックミラー越しに後部座席を見ると、チャイルドシートにはしっかりうーちゃんが鎮座していた。
それから慌ただしくUターンしたしおこさんだったが、もしうーちゃんに気づかず車を降りていたら悲惨な事故が起きていたかもしれない。大反省の末、しおこさんが講じた対策は…。
共働きが当たり前の現代では、誰にでも起きうるうっかりミス。しかしうっかり1つが引き起こす結果に、しおこさんは心の底から反省したようだ。同作には、「経験ある…。後ろから子どもに『今日は保育園お休み?』って聞かれて、一瞬前までボーっとしていた自分にゾッとしたよ」「人間の脳内メモリって本当に少ないですよね!誰にでも起こり得る事故だと思うので、気を付けたいです」「うーちゃん、無事でよかった…。私も仕事にいくと余裕なくなりがちなので、気づけたしおこさんに花マルをあげたい」といった声が相次いでいる。
自分への戒めと、悲しい事故を減らしたいという思い
――本作を創作したきっかけや理由があればお教えください。
置き去り未遂をして以降、以前にも増して車内に置き去りにされて亡くなったお子さんのニュースに敏感になりました。
お子さんが亡くなってしまったこともそうですが、親御さんの気持ちを考えると本当につらくて。
もしかしたら自分が同じ立場になっていたかもしれないと思うと、とても他人事とは思えませんでした。
自分への戒めもありますが、何よりも悲しい事故を減らしたいという思いが強くなっていったのが大きな理由です。
――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
本来であれば、どうしてこういったことが起こるのか、といった分析や脳科学や心理学的なエビデンスなどを交えて描いた方が良いのでしょうが、私には難しくて筆が進まなかったため、シンプルに体験談として描くことにしました。その方が読む側もすんなり入ってくるかと思い。
こういった事故を「ありえない」と思う方もたくさんいると思いますが、どのようにして発生してしまうのか、リアルな過程を知ってもらえるように描きました。
あとは、最後の小さいコマですが後部座席に自分の荷物を置くという対策も合わせて見てもらえればと思いました。
――似たケースの不幸なニュースが続くなか、危うく同じ過ちを踏みかけた要因はなんだったと思いますか。
自分には関係のないことと、心のどこかで思っていたのだと思います。
自分の大切な子どもの存在を忘れるはずがないって、親であってもなくても、多くの方がそう思っていると思います。
――今回のできごとを通して、同じく子育て中の方におすすめしたい対策などはありますか。
後部座席に荷物を置くのはもちろん、なるべく登園中は子どもとお話ししたり、歌を歌ったりしています。
引用コメントで、登園まではお子さんの好きな曲を流し、送った後はご自分の好きな曲を流しているという方もいて、それも良いなと思いました。
でも皆さん日々忙しくて毎日徹底的にやるのは難しいと思うので、その辺りは無理なくできる範囲で良いと思います。
――今後の展望や目標をお教えください。
これからものんびりと娘との思い出を形にしていければと思っています。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします
いつも見てくださりありがとうございます。