響、和哉、純の思いがバラバラに
響はうつむいて俺にはできないと和哉に告げる。和哉はひとりで抱え込む響に、なぜ自分が蚊帳の外なのかと訴えて、言い争いになる。そこに純と道臣が入ってきて2人を止めようとするが、和哉は「俺の悲しみはお前に敵わないっていうのか!? そんなにお前だけが特別か? お前が殺したからそうだっていうのか!」と感情を爆発させる。響は息を飲んで黙りこくり、ひとり部屋を出ていってしまう。純は自分のせいで2人を傷つけてしまったと涙流す。それぞれのしんどい気持ちが見ているほうにも伝わってきて辛くて胸が詰まる。
純が校内でぽつんと座っていると、道臣がやってきてポップコーンの話で場を明るくしようとする。純が「慰め方いっつもそれじゃん」とむくれると道臣がごめんと言い、純から思わず笑いが漏れる。張り詰めていた気がほどけたのかポロポロと涙をこぼす純。道臣は「純はいい子過ぎ」とハンカチを差し出す。いやいや、道臣もいい子過ぎ!どっちもいい子過ぎる!と見ている方も思わずもらい涙が流れてしまう。
一方、響は和哉からの誘いを断ったことで伊織から諭される。伊織は相手の好意に甘えてあぐらをかくのは大概にしておけと言い、さらに「アーティストとグレーダーの話をしてんじゃねぇぜ、兄弟子からの恋愛指南だ」と言い放つ。“恋愛指南”というパワーワードが伊織の口から出て、自分の耳を疑いながらも、なぜか嬉しさと動揺で感情が忙しくなる。伊織の言動はいつも視聴者をざわざわとさせ、今回もTwitterで「恋愛指南とは!?」「全部恋愛に持っていくなこの人!」といったコメントが多く上がった。
純と道臣の友だちへの思いを込めたパーセプションアートが展開
純が和哉の家を訪れるが、和哉ははなから喧嘩腰でなかなか話にならない。純は和哉は怖気づいて響をわかろうとしていない、自分も響のことはわからないが、友だちだから絶対側にいると感情をぶつけて走り去っていく。和哉が何も言えないでいると、側で見ていた道臣が「こうなると思った。純、本当は今日、和哉にこれを見せたかったんだよ」と一緒に制作した作品を示す。ドーナツをモチーフにしたパーセプションアートの世界が展開される。ポップでかわいいビジュアルに友だちへの思いが溢れた作品で、見ていると胸が熱くなる。純の声は花江夏樹が担当し、天真爛漫でありつつ繊細な純の内面を的確に表現。道臣の声は豊永利行が担当し、包容力があって落ち着いた人柄を感じさせられる。パーセプションアートでは2人とも危なげない歌唱力を発揮した。
走っていった純のもとへと和哉がやってきて2人は和解する。そして、例のスクリブルの場所に和哉が行くと、先にジェネラルズの理央がいて、このスクリブルを描いたのは伊織だと示唆するのだった。
スクリブルは本当に伊織なのだろうか、そして、響が胸のうちに抱えているもの、和哉の両親の死の真実…などと、まだまだ謎が多く、引き込まれているうちにあっという間に終わってしまった今話。Twitterでも「え、あ、そっちーーー!!」「謎が深まるばかり~ はよ、来週になって」「は?伊織、お前まさか!!!」と驚きの声が多数寄せられた。
※島崎信長の崎は正しくはタツサキ
◆構成・文=牧島史佳
作品ページ
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