人生山あれば谷あり。会社が買収されて憂き目を見た時期もあるが、映画やテレビなどの映像方面に目を向けて活路を見いだしている。それが功を奏して今につながっているわけだ。いろんな経験をしながらも、2000年公開の「X-メン」でマーベル長編映画に初のカメオ出演を果たし、「スパイダーマン」シリーズ、「ファンタスティック・フォー」シリーズ、「インクレディブル・ハルク」「マイティ・ソー」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「ブラックパンサー」など、2019年公開の「アベンジャーズ:エンドゲーム」まで25作品にカメオ出演している。
このドキュメンタリーの中で「アイデアを思いつき、それが本当にいいと思ったら反対の声に負けるな。やりたいことや大事だと思うことがあればそれに挑戦してくれ。最善を尽くせば、やって良かったと思える」という言葉をUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の卒業式で若者たちに贈っているが、それはまさしくスタン・リーがやってきたこと、歩んできた道。
ちょうど「スタン・リー」がディズニープラスで配信された6月16日に、日本の映画館で「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」が公開され、好調なスタートを切った。スタン・リー亡き後もその意志は受け継がれ、新しいヒーロー、これまでにない物語が生まれている。この機会に、生みの親スタン・リーに思いを馳せてはいかがだろうか。
◆文=田中隆信
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