――先ほどはキャラクターについてお聞きしましたが、次はストーリーについて教えてください。
「ハヤブサ消防団」は牧歌的な感じの街を描いている一方で、ちゃんと人間模様を描いていると言いますか、田園ミステリーということもあり、連続放火事件など、いろいろなことが起こっていくお話になっています。
どんどん進んでいくうちに、牧歌的な感じと、怖い部分の両方がちゃんと見えてきます。ミステリー作品としても、人間ドラマとしてもすごく面白いので、最後まで見ていただければうれしいです。
――原作はお読みになりましたか?
撮影が始まる前に、しっかりと読ませていただきました!
――原作の池井戸潤さんとお会いしたかと思います。どのような方でしたか?
池井戸さんとは今回初めてお会いしたのですが、お会いするまではもっとごつい人だと思っていたんです。これまで世に出た池井戸さんの原作のさまざまなドラマの雰囲気から、勝手に「(池井戸さんは)ガタイのいい怖い人なんやろな」と思ってました。
でも実際にお会いした池井戸さんは、穏やかであり、きゃしゃかつ品もあり、全然イメージと異なりました。
――池井戸さんとはどのような話をされましたか?
撮影の合間にお会いしたので、そんなにお話はできず、とても残念でした。でも、出演者の皆さんに時間が許す限り、「あの作品、見ましたよ」「あれよかったですね」と声を掛けている姿が印象的でしたし、池井戸さんは本当に気遣いができるすてきな方なんだなとしみじみと感じました。
――「ハヤブサ消防団」として思い出に残っていることは?
訓練のシーンが思い出深いですね。「車に乗る時はここから乗る」「右足を引いて動く」「ホースをつなぐときはこうする」など挙げればきりがないのですが、「消防団」として働くためには、きちんと順番があって、全てその通りにしなければならないので、難しかったです。
これまでにやったことのない動きだったりもしたので、難しくもありましたが、皆さんと協力して出来上がったシーンでもあるので、すごく楽しかったです。
――第2話の「消防操法大会」のシーンがとても印象的でした。
実際に消防団の方もこのシーンの撮影にいらしてくれて、いろいろご指示いただきました。初めはこれまで出会ったことのない消防団の方が来られると聞いて少し緊張していたのですが、お話してみると皆さん本当にいい方ばかりで、身近な存在に感じることができました。
ある人は「右」って言ったのに、またある人は「ちゃう左や」と言っていたりと、「え? どっちや?」と和気あいあいと過ごしました。初心者の僕らを安心させるために、「僕らも1年に一回くらいしかやらないんで忘れちゃうんですよ、意外とそんなもんですよ」とユーモアを交えて教えてくれたんだと思います。
ユーモアもありつつ、過酷の現場を体験した話も聞かせていただいたので、すごく面白かったですし、勉強になりました。
――実際にお会いしてみたり、体験しないと分からないことってありますよね。
そうなんですよね。今回、この作品に携わっていなかったら、消防団という物が何かを知ることができなかったですし、消防団の方々が身近な存在であることも知らなかったと思うんです。
こうやって作品を通して僕も消防団を知ることができたので、このお話をきっかけに少しでも皆さんが消防団に興味を持ってくれたらうれしいです。
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