『silent』スタッフ再集結で話題の新ドラマ『いちばんすきな花』村瀬Pが明かすタイトルに込めた意味「花は好きという感情の象徴」

2023/09/11 12:00 配信

ドラマ インタビュー

多部未華子&松下洸平※提供写真

多部未華子松下洸平ら4人の俳優が主演を務める、10月スタートの木曜劇場「いちばんすきな花」(毎週木曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)。社会現象とも言われた「silent」(2022年、フジテレビ系)のプロデューサー・村瀬健氏と脚本家・生方美久氏が再びタッグを組んだ本作は、「男女の間に友情は成立するのか?」という永遠の命題をテーマに、違う人生を歩んできた4人の男女が紡ぎ出す“友情”と“恋愛”、そしてそこで生まれるそのどちらとも違う“感情”を描く。この度、WEBザテレビジョンでは、村瀬プロデューサーにインタビューを実施。本作への意気込みをはじめ、タイトルに込めた意味とこだわり、多部と松下の魅力などについて語ってもらった。

同作の主人公は、潮ゆくえ(うしお・ゆくえ/多部)、春木椿(はるき・つばき/松下)、深雪夜々(みゆき・よよ)、佐藤紅葉(さとう・もみじ)という別々の人生を送ってきた4人の男女。そんな年齢も性別も、育ってきた環境も全く違う4人がある日、「唯一心を許せた異性の友達が、結婚を機に友達では無くなってしまった」「結婚を考えていた彼女を、彼女の男友達に奪われた」「友達になりたいだけなのに、異性というだけで勝手に恋愛と捉えられてしまう」「友達の友達もみんな友達と思っていたが、気付けば本音を話せる相手はいなかった」と、それぞれの日常の中で“友情”や“恋愛”にまつわる人間関係に直面する。境遇だけでなく、考え方も全く違う彼らが、ふとした出来事を機に巡り会い、“友情”と“恋愛”というテーマに自然と向き合っていくことになる。それまで別々のものだった4人の物語がいつしか重なり合い、一つの物語となっていく。

“クアトロ主演”は「全てひっくるめた“愛”の話が作れたらと考えて思いついた」


――まず、本作への意気込みを教えてください。

以前から「男女の間に友情は成立するのか?」というテーマで作品を作りたいと思っていたのですが、いざ作ろうとすると結構難しくて。そんなことをずっと考えていた中で、一昨年、生方さんと出会いました。一緒に「silent」を作ったのですが、彼女は“テーマをストーリーにする力”がものすごくある方だなと思いました。そこで、彼女とだったらこのテーマをドラマにできるのではないかと思い、生方さんに提案しました。

そうして話をしていく中で、男女という性別すら関係なく、友情、家族愛、兄弟愛なども全てひっくるめた“愛”の話が作れたらと考え、30代の男性と女性、20代の男性と女性の4人を主役にする“クアトロ主演”という形を思いつきました。クアトロ主演という形は、新しいことにチャレンジしようという思いからではなく、4種類の人の心をまんべんなく丁寧に描きたいという思いから生まれました。

もう一つ、生方さんの圧倒的な魅力を挙げると、すみずみまでキャラクターを愛して、丁寧に人間を描く脚本家さんだということです。主人公やメインとなるキャラクターの描き方が上手なのはもちろん、周りの人物の描き方まですばらしい。いわゆる脇役にも感情移入できるのが彼女の脚本の魅力だと思います。だから、主人公を4人にしても全く不安はありませんでした。中には少し変わったキャラクターもいるのですが、生方さんが描くことによって視聴者の皆さんが愛してくれて、その人たちをずっと見つめていたい、彼らの人生を見ていたいなと思うような魅力的なキャラクターになっています。