2人目で既に逸材発見!?
2人目は、大塚天翔、17歳。彼も福岡からの参加者だ。ノックして部屋に入ろうとした瞬間、J.Y. Parkの姿を見て、思わず部屋から出てドアを閉めてしまった(笑)。「大丈夫、大丈夫!入ってください」とのJ.Y. Parkの声で、やっと部屋に入ってきた。オーラに圧倒されて、思わずドアを閉めてしまったそうだ。彼は、福岡の田舎町の出身で、アイドルへの夢を叶える為に、大学受験をやめたという。ダンスも歌も独学だ。
エントリーシートを読んでいたJ.Y. Parkは、「いちばん嬉しかった事。母のもとに生まれた事」との一文を見つけた。聞けば、6歳の時に片親となり、母親は苦労しただろうが、自分は何1つ苦労無く幸せに生きてこられたからだと言う。彼の説明を聞いたJ.Y. Parkは、大塚がこう書いた事で、母親が彼をどれだけ大切に想い愛情を注いだのかがわかる、と感激していた。
ボーカル審査では、2PMの「Without U -Japanese ver.-」を披露。聴き終わったJ.Y. Parkは、「高音になると、発声が急に悪くなる」と指摘。「でも、それ以外は、ホントに良かったです」と、大満足した時に見せる満面の笑顔を見せた。そして、「リズム感が本当に良かったです。中音と低音では発声がすごく良い。高音で歌う方法だけ習ったら、すぐ伸びる可能性が高いと思います」と大絶賛され、大塚はやっと笑顔を見せた。
そして、何よりも良かったのは、目つき、と告げるJ.Y. Park。「本当に、素直で純粋で情熱が感じられます。実力はまだまだ足りないけど、可能性を見て選びます。来てください」と、ペンダントを渡した。そして、彼が去った後、J.Y. Parkは「“母の息子として生まれた事が~”と書いていたが、そうやってポジティブにすべてを受け入れようとする心が美しい。すごく素敵な人だ」と、満足そうに頷いていた。
神戸会場で出会った元練習生
続いての会場は、神戸。「神戸のイメージのようなロマンチックな参加者がたくさん来てほしいです」と楽しみにするJ.Y. Park。最初の参加者は、またまた福岡の富安悠、16歳。「今日は、Parkさんに自分の魅力を最大限に見ていただくために頑張ります」とハキハキ話す富安。緊張した様子は見られない。それもそのはず、彼は他事務所で練習生経験があった。だが実力不足でクビになり、しばらくはやる気がなくなり遊んでいたが、アイドル以外、自分がやりたい事が無い事に気づき、再び夢を追いかける為にやってきたのだった。
前日に祖父が亡くなるという哀しい出来事を乗り越えて、ボーカル審査は2PMのジュノのソロデビュー曲「キミの声」を、ダンス審査ではStray Kidsの「神メニュー -Japanese ver.-」を披露した。オリジナルの振付にブレイクダンスを混ぜてパフォーマンスしたが、「ダンスのラインが…悪すぎです。力強いけど、動きのラインが悪すぎるから、ダンスが上手いようには見えません」と厳しい評価が。歌についても、「音程が不安定すぎです。基本が出来てないです」と、こちらも酷評。そして、彼が練習生をクビになった理由がわかる、とまで告げたのだった。
落ち込んだ表情で聴いていた富安に、J.Y. Parkは「でも、教えてみたいですね」と予想外の一言を。事務所やプロデューサーごとに求める方向が違う為、選ぶ基準も変わってくる。J.Y. Parkが重視するのは「自然さ」。富安は、パフォーマンスに自身のキャラクターがそのまま表れていた点を、J.Y. Parkは気に入ったのだった。ここで、「来てください」というかと思いきや、「教えてみたいとは思いますが、心配なのは、どれだけ一生懸命やれるか…」と、彼はまだ迷っていた。「本当に、切実に、一生懸命に習う気持ちはありますか?」「確実ですか?」と何度も念を押し、しばし悩んだ後、「選びます」と告げた。富安を見送った後、J.Y. Parkは「本人が一生懸命頑張ったら、このプロジェクトを通じて、驚くほど伸びると思います」と期待を寄せていた。
ソニー・ミュージックレーベルズ
発売日: 2023/07/19